【インプレ】ゼブコ ローム スピンキャストリール【信頼の構造×先進的なデザイン】

スピンキャストリール
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50年以上の歴史を持つスピンキャストの老舗メーカー、ゼブコ。

その長い歴史の中で培ってきた信頼性の高いメカニズムと、最新のデザインを融合させたリールが2019年にリリースされたROAM(ローム)である。

同社の主力モデル、33オーセンティックの内部構造を継承しつつも近未来的な外装を纏ったリールとなっており、見た目だけでも結構ワクワクする仕上がりとなっている。

スペック的にはちょっと本体が軽いくらいで特筆すべき点は無いが、見た目が良くて普通に快適に使えるのであれば言う事無し。

とりあえず買ってみたのでインプレを。

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メーカーHP情報

ROAM REEL

Whether sharing your favorite water‘s-edge campsite with friends, a pontoon boat ride with family, or simply kayaking after work, the new ROAM™ series from Zebco promises to bring fun, fresh, and new looks to your next outdoor adventure. Zebco has been making fishing easy and fun for over 50 years, and while ROAM shares the same trusted internal components of the legendary “33” spincast reel, the cutting-edge 3D design bring upbeat vibes to anglers of all experience levels. Three internal bearings lead to smoother, longer casts and retrieves that result in catching more fish in tangle-free fashion. The soft touch handle knobs and thumb button add to overall comfort. Pre-spooled with 10lb. line.

Price Model# Gear Ratio Product Weight (oz) Bearings Anti-Reverse Hand Retrieve Pre-spooled Lb Mono Capacity IPT (in.) Product Color
$29.99 ROAM3BK 3.6:1 8.7 3 QuickSet™ Right/Left 10lb 110/10 19 Black

Features

・Stainless steel front cover

・Soft-touch handle knobs

・QuickSet™ Anti-Reverse

・Changeable right- or left-hand retrieve

・Comfortable soft-touch thumb button design

・Patented no-tangle design

出典:zebco.com

サイズは従来の33と同様にUS規格の10lbラインを巻く事を想定したサイズ。本体重量は8.7ozと軽めだが、ギア比が3.6:1と最新の33対比で低く、ハンドル1回転あたりの巻取り量は19インチ≒48.3cmとやや少な目の設定となっている。

ベアリングが最初から3個搭載されていてややギア比低め、というのはもしかしたら巻き心地重視なのかもしれない。

ちなみにアンチリバース用のローラーベアリングは無し。やや逆転ガタのあるカム式のアンチリバースが搭載されている。

パッケージ

パッケージはこんな感じ↓

2019版33マイクロの箱と同じようなボール紙の箱。

側面はこんな感じ↓

で、中身はというと・・・

ビニール袋に入った本体のみ。

取説やパーツリストは無し。まあ構造が単純なのと、HPで展開図などが公開されているので困る事はない。

外観など

左から↓

左斜め前から↓

前から↓

右斜め前から↓

右から↓

右斜め後ろから↓

後ろから↓

左斜め後ろから↓

上から↓

下から↓

やはり見た目がカッコいい。

艶消しブラックのフロントカップとエッジの効いたボディ、ラバーコーティングされているが角を残したハンドルなど、かなり中二心をくすぐられるデザインとなっている。

黒も渋くていいが、エヴァンゲリオンカラーとかあったら良さそう。

サイズ感

スピンキャスト80と比較するとこんな感じ↓

フロントカップがロームの方が大きく、ボディが丸いので体積的にはやや大きく見えるが、重量はほぼ同じ。

重心がロームの方が低いので高さはほぼ同じ。ボタンの位置もロームの方が低い。

ロームは33シリーズの派生モデルなので、33の上位モデルである33プラチナと並べてみるとこんな感じ↓

やはりサイズ感はかなり近い。幅、高さ、フロントカップ径などはほぼ同じ。

ボタンの高さもほぼ同じ。

ただ、重量はロームの方が30gほど軽い。その代わり33プラチナはボディが金属製、といった違いがある。

重量

重量を量ってみると・・・

ライン込みの実測で249.5g。

このサイズのスピンキャストリールの中では軽めの部類に入る。

ハンドルについて

ハンドルは左右入れ替え可。

従来の33には無かったハンドル逆側のネジを隠すカバーが付いている。

これにより、パーミングした時に供回りするネジの頭を気にしなくても良くなっている。

ただ、ネジが奥の方に入ってしまうので、締めたり緩めたりするのに奥まで届く工具(大き目のドライバー)が必要になる。

ハンドルはダブルハンドルで長さは90mm。

ハンドルノブのデザインが良い。しかもラバーコーティングの触り心地が最高。

ベアリングは入ってないが回転もスムーズ。

クラッチボタンについて

クラッチボタンもラバーコーティングされている。

元々ゼブコのスピンキャストのボタンは位置や角度が押しやすくて好きなのだが、更に触り心地も良くなったという所。

ドラグについて

ドラグはボディ上面に配置されている。

ダイヤルはプラスチック製でクリック音が鳴る。

ドラグについてはゼブコのリールはどれも優秀だが、ロームも他のモデルと同様に滑らかにラインが出る&調整もしっかりできる。

リールフットについて

リールフットが相変わらずぶ厚い。

リールシートによっては入らなかったりする事があるので、削った方がいいかも。

尚、33にあったフックホルダー用の穴は廃止されている。結構便利だっただけに残念。

フロントカップを開けてみる

フロントカップはステンレス製。ボディとの接続部には樹脂のリングが内側に付いている。

少し半時計回りに回して手前に引くと取れる。

中から見ると結構塗装が雑。窓みたいな部品の為に内側に樹脂が張ってあるので研磨とかはできない。ライン放出口のリングは33プラチナと同じっぽい。

ローターはこんな感じ。見た目は33プラチナと同じ。

ピックアップピンは2本。材質はセラミック製。

裏からローターを見るとこんな感じ↓ピンを支える樹脂部品にはローラーが付いており、本体側の軸との摩擦を軽減させる仕組み。これも33プラチナと同じ。

てゆか33プラチナと互換性あるのでは・・・

と思って33プラチナのローターをロームに付けたら付いた。

ちなみに本体側のピックアップピンを受ける軸の部分は樹脂製。33プラチナはここが金属。

スプールについて

スプール径は49.5mm。これも33プラチナと同じ。

ただ、33プラチナと違ってロームのスプールはCリングで固定されており、ワンタッチでは取れない。

スプール径とギア比からハンドル1回転あたりの巻取り量を算出すると、最大56cmとなる。この数値はスピンキャスト80やアブマチックSXとほぼ同じ。少しラインを少な目に巻いたとしても50cm/回転はありそうなので、カタログ値よりやや多めになると思う。

スプール幅は8.5mm。スプールを前後させるオシュレート機能は無し。

尚、最初からUSサイズの10lbラインが巻かれていたのだが、太くて巻き癖が強い上に何故か糸巻量も少な目だった。

なので早速外して巻き直す事に。とりあえず10lbラインを巻いてみたら・・・

何と75mほど巻いた所でボビンが空になってしまった。

見た感じまだ巻けそうだったので、ここまでを下巻きとしてちょっと1号ラインを追加。

ダイソーのハリス用ナイロン60mを巻いてみる。

で、60m巻いてみたらこうなった。ちょっと少な目だがまあいっか。

分解してみる

スプール前面のCリングを外すとスプール~ドラグまでを外す事ができる。

ここまで外した後に、↓の画像の左右2個のネジを外し、ハンドルを外し、上の方の小さいギアを手前に抜き、更にドラグダイヤルを上に引き抜くとリアカバーを外す事ができる。

この点は33プラチナや33マイクロと比較するとかなりめんどくさい。ちなみにドラグダイヤルを抜く時にクリック音を鳴らす為の小さい部品を無くさないように注意。

外してみるとこんな感じ↓

ギアボックスはこんな感じ↓

ドライブギアの両サイドにはベアリングが入っている。ピニオンギアは亜鉛合金製かな?

リアカバーはカバー本体とクラッチボタンでできている。

従来の33場合はクラッチボタンの周囲のカバーがマイナスドライバー1本でペコっと外せたのだが、ロームの場合は樹脂のフレームに対しカバー側の6本のピンで取り付けられており、接着されてる雰囲気なので、無理に外さない方が良さそうである。

なのでギア周りをメンテする場合は面倒だが今回のようにスプールから外す必要がありそう。

ただ1点気になるのがリアカバーを止めているネジがタッピングネジ&樹脂に直接ねじ込みな点。頻繁に脱着するとネジ山がバカになりそうで怖い。

ロッドに付けてみた

鱒レンジャー改CT50につけてみるとこんな感じ↓

重心が低く、結構パーミングしやすい。

クラッチボタンも押しやすい。

軽く投げてみた感じ

とりあえず3gちょいの自作ウェイトを5m先の買い物かごに投げ込んでみた。

ラインの放出はスムーズで、ピッチングで簡単にカゴに入れる事が可能。

巻いた感じはかなり滑らか。ベアリングが3個入ってるのとピックアップピンの土台にローラーが付いてるのが大きいと思う。

似たような構造の33プラチナに近い巻き感である。

巻き心地で言うと、同じ価格帯のスピンキャスト80(ベアリング追加済み)やアブマチックSXより上だと思う。

渓流で使ってみた

1号ラインを巻いてみたので渓流で使ってみた。

ロッドは鱒レンジャー改CT50レインボーとの組み合わせ。

AR-Sの一番小さいやつもスムーズに投げられる。

シンキングミノーなら尚更快適に。

巻き心地は滑らかで、スピナーがちゃんと回ってるかどうかといった情報もちゃんと伝わって来る。

ただ、ハンドル1回転あたりの巻き取り量がやや不足気味なので、流れの早い所で使うのはしんどい。

スプーンとかスピナーならなんとか・・といったところかな。

一応ちっこいヤマメが釣れた。

意外と渓流の雰囲気にもマッチする。

まとめ

とりあえず軽く触った時点では見た目、投げ心地、巻き心地は良い感じ。

巻取り速度もスピンキャスト80やアブマチックSXとほぼ同じなのでさほど遅くもなく、同価格帯のリールの中では結構お買い得な気がする。

ちょっと気になるのがメンテナンス性が落ちてる所かな・・・まあ海で使う事は無いのでそんなに頻繁に開ける必要もないとは思うんだけどね。

しばらく使って様子を見て行こうと思う。

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