今年もアメリカの釣具見本市、ICASTが開催されている。
例年各メーカーはこのタイミングに合わせて新製品の情報を公開しているが、今年はスピンキャスト業界が豊作のようなので、どんな物があるか見ておきたいと思う。
ゼブコのバレットにダウンサイジングモデルが登場
個人的に一番嬉しいニュースがゼブコのバレットにダウンサイジングモデルが追加されたこと。
従来のモデルは30サイズという大きさで、オメガやデルタの大きい方と同じくらいのサイズ感だったが、今回は20サイズという事でオメガやデルタの小さい方と同じくらいのサイズになると思われる。
基本仕様はこんな感じ↓
Model Retrieve Gear Ratio Weight Bearings Line Cap. (Test/Yd.) Price ZB20.BX3 Right/Left 5.8:1 9.9 8BB + 1RB 6/80 $109.99 – GlideLine II Line Retrieval System
– Continuous Anti-Reverse Clutch
– ZeroFriction Dual-Bearing Pick-up Pin System
– FreeFlow 3mm Line Guide
– Forged Aluminum and Double Anodized Front Cover
– GripEm All-weather Handle Knobs
– Changeable Right/Left Handed Retrieve
– 9 Bearings (8BB + 1RB)
30サイズのバレットMGでも300gを少し超える重量だったが、20サイズのバレットは9.9oz＝約280gとなっており、ようやく300gを切ることになった。これでサイズ感が小さい方のオメガと同じくらいとなればかなり使いやすくなると思われる。
小さくなった分ギア比が5.8:1と高くなっており、28.9インチ/ハンドル1回転≒73cmの巻き取り速度は従来通りとの事なので、このサイズ感での巻き取り速度は最速クラスに位置するものと思われる。
ライバルはProfichiencyのSniperか・・・といった所だが、バレットはハンドルの左右交換ができる点やベアリング入りピックアップピン、更にはオシレーション機能という点でSniperより有利なので、20サイズのスピンキャスト界最強の座は間違いないのではないかと思う。
(オシレーション機能については記載がないが、搭載されているものだと信じたい・・・)
ゼブコのオメガプロ、デルタがフルモデルチェンジ
長年モデルチェンジされなかったオメガプロ、デルタがついに更新される事に。
まずはオメガプロから。
見た目が大分変ってしまった印象。個人的には旧モデルのデザインが好きなのでちょっと残念。
基本仕様はこんな感じ↓
Model Retrieve Gear Ratio Weight Bearings Line Cap. (Test/Yd.) Price ZO20PRO.BX3 Right/Left 3.4:1 10.7 6BB + 1RB 6/80 $89.99 ZO30PRO.BX3 Right/Left 3.2:1 13.6 6BB + 1RB 10/100 $89.99 – Die-Cast Aluminum Body
– Triple Cam Dial-Adjustable Drag
– Powerful Brass Worm Pinion Gear
– Forged Aluminum and Double Anodized Front Cover
– Adaptable for Right or Left Handed Retrieve
– Quick Change Spool System
– Power and Speed Handles
– 7 Bearings (6+ Clutch)
悲しい事にスペック的にもそんなに目新しいポイントが無い。強いて旧モデルからの進化点を言うならローターの軸受けにベアリングを採用したGrideLineシステムが搭載される事くらいかな。
そしてなぜか重量がちょっと重くなっているような気がする。旧モデルは20サイズで8.1oz、30サイズで10.1ozだったのだが・・・・
でもきっと何かしらは旧モデルより良くなっていると信じたい。
続いてデルタ。
デルタもオメガプロと同じように現代的なデザインに生まれ変わっている。
基本仕様はこんな感じ↓
Model Retrieve Gear Ratio Weight Bearings Line Cap. (Test/Yd.) Price ZD20A.BX3 Right/Left 3.9:1 9.0 6BB + 1RB 6/80 $64.99 ZD30A.BX3 Right/Left 3.6:1 11.5 6BB + 1RB 10/100 $64.99 – Dual Ceramic Pick-up Pins
– GlideLine Ball Bearing
– Triple Cam Multi-Disc Drag
– Braid Ready Spool
– Soft-Touch Thumb Button
– All Brass Pinion Gear
– Strong Solid Glass Tip
不思議な事にデルタの方はギア比が若干UPしている。さらに説明分によると巻き取りパワーが20%UPしているとの事なので、ギアに何か工夫があるのかもしれない。(オール真鍮ピニオンギア、と書いてあるし。)
そして気になるのがPEラインでの滑りを抑えたBraid Ready Spoolなるものが付いているという点。PEラインが使えるようになっているのか・・・という点にも期待したい。
ProfishiencyのSniperにマイクロサイズが登場
現行でゼブコの20サイズくらいだったSniperに新たにマイクロサイズが登場。
画像出典：https://profishiency.com/
仕様はこんな感じ↓
SNIPER MICRO SPINCAST REEL
What do you do after you’ve built the fastest spincast reel in the world? You build a micro version of it! This reel is the product of a traditional spincast and baitcast reel combined. It brings in an impressive 25” inches per turn of the handle at a blazing 6.2:1 gear ratio, making it the fastest micro spincast reel ever produced.
FEATURES
• High Speed 6.2:1 Gear Ratio
• 25” Inches Per Turn
• Heavy Duty Double Anodized Aluminum Cone
• 8+1 Bearings
• Carbon Fiber Drag System
• 10lb Max Drag
• Aluminum Star Drag and all metal gears
• Aluminum Handle with EVA Knobs
• Zero Play Anti-Reverse
• Pre-Spooled with 6lb Monofilament Line$69.99 Available January 2023
おそらくサイズ感としてはゼブコの33マイクロなんかと同じくらいと思われる。それでいて25インチ/ハンドル=約63.5cmの巻き取り速度はなかなか使い勝手が良さそうである。
ハンドルの左右入れ替えができないのは従来モデルと同じで残念ではあるものの、このサイズ感でこの巻き取り速度のリールは今まで無かったのでまた一つスピンキャストにできる事が広がるような気がする。
個人的には小渓流で使ってみたいリールである。
ダイワのシルバーキャストもリニューアル
地味に嬉しいのがダイワのシルバーキャストもリニューアルされていること。
画像出典：https://www.tacklewarehouse.com/
旧モデルは国内でいうところのスピンキャスト80とほぼ同じ構造で、80サイズだけでなくもう少し大きい100番、120番がラインナップされていた。
今回もそのラインナップはそのままに、フロントカップの見た目とハンドルが更新されたような仕様になっている。
基本仕様はこんな感じ↓
Model Retrieve Gear Ratio Weight Bearings Line Cap. (Test/Yd.) Price SC80B Right/Left 4.3:1 8.8 3BB 8/75 $39.99 SC100B Right/Left 4.3:1 9.2 3BB 10/80 $39.99 SC120B Right/Left 4.3:1 10.1 3BB 12/100 $39.99 Fusing a time-tested design with Daiwa’s new D-Vec cosmetics, the Daiwa Silvercast B Spincast Reels deliver the same user-friendly push button experience, but with a slick contemporary look. Available in a 4.3:1 gear ratio, the Daiwa Silvercast B Spincast Reels come equipped with an aluminum spool and three ball bearings for smooth operating. Doubling down on performance, the Daiwa Silvercast B Spincast Reels feature dual paddle handles for all-day casting comfort.
-Aluminum spool
-D-Vec cosmetic style
-Double handle design
スペック的にはあまり進化していないように見えるが、大手のダイワがスピンキャストを忘れていない、というのが嬉しい。でもせっかくリニューアルするなら重心をもう少し下げてくれれば使いやすくなるのに・・・と思う。
ちなみにゴールドキャストも微妙にリニューアルされている。こっちはほとんど従来モデルとの違いが無く、ロゴを現行のロゴに替えただけ・・・かもしれないが、それでもまだまだダイワがスピンキャストを作っていく、という意志表示だと個人的には思っている。
画像出典：https://www.tacklewarehouse.com/
まとめ
やはり今年の目玉はバレットの20サイズかな・・・と思うが、ZebcoとProfichiencyが競争することでスピンキャストがどんどん進化しそうな予感がする。
自分も微力ながら、できるだけこれらのスピンキャストの魅力を広めていきたいと思う。
ちなみに今回紹介したリールはタックルウェアハウスで予約できるので、購入を希望の方は見ていただけると幸いである。
