ここ数年、ベイトフィネスリールに関してはシマノよりダイワかな・・・と思っていた。
衝撃的だったのがスティーズAIR、アルファスAIRの登場で、φ28mmスプールによる軽量ルアーへのレスポンスではダイワが1歩先んじている印象を受けていた。
しかし、2022年にそんなイメージを覆すリールがリリースされた。
それが今回紹介する22アルデバランBFS。
小径化されて更に軽くなったマグナムライトスプールⅢに加え、調整幅の広がったFTBによってより使いやすくなっているとの事。
早速渓流で使ってみたので、使用感も含めてインプレしてみたいと思う。
基本スペック
基本スペックはこんな感じ↓細かい部分はメーカーHPを参照。
仕様
品番 ギア比 最大ドラグ力(Kg) 自重(g) スプール 径(mm)/幅(mm) 糸巻量フロロ(lb-m) 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) ハンドル長さ(mm) ベアリング数BB/ローラ― 夢屋ハンドルノブタイプ 夢屋ハンドルタイプ 本体価格(円) 商品コード HG RIGHT 7.8 3.5 130 29/19 6-45、8-45 71 40 10/1 A BH-1 48,000円 043986 HG LEFT 7.8 3.5 130 29/19 6-45、8-45 71 40 10/1 A BH-1 48,000円 043993 XG RIGHT 8.9 3.5 130 29/19 6-45、8-45 81 40 10/1 A BH-1 48,000円 044006 XG LEFT 8.9 3.5 130 29/19 6-45、8-45 81 40 10/1 A BH-1 48,000円 044013 出典:シマノ
パッケージ
パッケージはこんな感じ↓
今回は渓流用に左ハンドルのXGモデルを購入。
開封していくと・・・
中身は本体と取説とメンテナンスオイル。
外観など
左から↓
左斜め前から↓
前から↓
右斜め前から↓
右から↓
右斜め後ろから↓
後ろから↓
左斜め後ろから↓
上から↓
下から↓
全体的な雰囲気としては青みがかったグレーで落ち着いた印象。16アルデバランはサムレストがV字形状で尖った印象があったが、22アルデバランはその点が和らいでいる。
重量について
重量は実測で133.4g。
この圧倒的な軽さは16アルデバランと変わらない。
メタルフレームでここまで軽いリールは無いので、この点ではアルデバランが他を凌駕している。
スプールについて
そして注目のマグナムライトスプールⅢの重量は・・・
なんと実測で6.6g。ブランキング穴無し&おそらくステンレス製のシャフト込みでこの重量は驚異的である。
ベアリングも1個付いていての重量なので、スプール本体部分は何gなのだろうか・・・
中心を支えるプレートには限界まで穴が開けられている。穴と穴の間のフレームの細さにやや不安を感じるが・・・まあ太いラインを巻くものではないので大丈夫かな。
スプール径は実測だと29.5mm。
スプール径が小さい方が立ち上がりが良くなるので、32mmだった16アルデバランと比較したら確実に良くなっていると思われる。
糸巻面の径は23.3mmくらい。
幅は21.6mmくらいかな。
ブレーキについて
ブレーキはスプール内側から磁石を近づける方式のFTB。
基本的な構造は従来と同じ。しかし16アルデバラン他のリールで調整に使っていた着脱可能なマグの着け外し、といった調整が無く、稼働域を増やす事で調整幅を増やすようになっている。
ブレーキ1だとこんな感じ↓
ブレーキ6だとこんな感じ↓
これだけ大きく動けばかなり幅広い調整が可能かと思う。
調整は外部のダイヤルで調整。相変わらずクリック無しの無段階調整&ダイヤルが固いが、ダイヤル全体が表に出ているので力は掛けやすく、問題なく調整はできる。
ドラグとハンドルについて
ドラグはクリッカー付き。
ハンドルは40mm=軸間80mmとシマノにしては短めの設定。渓流で使うにはこれくらいの長さの方が個人的にはありがたい。
その他
レベルワインダーはメガホン式。
この点についてはTWS搭載のダイワリールの方が放出抵抗が少ないが、まあ無いよりは全然良い。
ラインを巻いてみる
ピットブルの0.6号を50m巻いてみた。
ラインキャパシティ的には全然余裕。フロロ8lb-45mの設定なのでこんなもんだろう。
ちなみに「フロロカーボン専用の商品となっております」との記載があるので、PEやナイロンを巻く場合は自己責任で・・・
渓流で使ってみた
早速渓流デビューさせてみた。
まず最初に思ったのがスプールの立ち上がりの良さ。
小径&軽量スプールの効果は抜群で、アルファスAIR TW、シルバークリークAIR TWと比べても遜色無い感じで投げる事が可能。
キャスト後半の伸びが良く、飛距離については多分アルファス、シルバークリークより出しやすいと思う。
8.9:1のギア比のおかげで巻き取り速度が速く、流れのある所でアップで使うのにもちょうどいい。
更にMMギアのおかげで巻き心地も滑らか、ドラグの出もスムーズでクリッカー付き・・・という事で、渓流ベイトフィネス用リールとしてはもう文句の無い仕上がりだった。
釣果の方もバッチリ。
この結果にはダイワ派の自分もびっくりである。
実釣動画
初釣行の様子はコチラ↓
22アルデバランBFSとシルバークリークAIR TWの使い分け
シルバークリークエアと22アルデバランを比較するとこんな感じ↓
22アルデバランBFS | シルバークリークエア | |
軽量ルアー対応力 | ◎ | ◎ |
飛距離 | ◎ | 〇 |
ブレーキ安定性 | 〇 | ◎ |
本体重量 | ◎ | 〇 |
見た目の渓流っぽさ | 〇 | ◎ |
巻き心地 | ◎ | ◎ |
巻き取り速度 | ◎ | 〇 |
もしも1台だけ渓流ベイトフィネスリールとして選べと言われたら・・・おそらくアルデバランを選ぶと思う。ポイントは重量の軽さと巻き取りの速さ、そしてキャスト時の伸び、といった所。
両方持ってて使い分けるなら、見た目と狭い所でのブレーキ安定性についてはシルバークリークが上回るので、源流に行く場合はシルバークリークエア、上流~中流まで幅広く狙うならアルデバラン、といった使い分けになるかと思う。
まとめ
遂にシマノが本気を出してきた・・・といったような印象を受けた。
軽さ、キャスト性能、巻き取り速度、巻き心地などなど、渓流ベイトに求められるすべての要素を備えているので、機能的な部分だけで言えばもうコレ1台で十分だと思う。
なのでもしこれから渓流ベイトフィネスを始める、という人がいたら全力でおススメしたいリールである。
まあ釣りの魅力は機能だけではないので、自分はこれと並行して珍リールを使っていく予定だけどね。