ダイワのベイトフィネス機と言えばT3 AIR、SS AIR、アルファスAIRの3機種だったが、ここへ来て遂にフラッグシップモデルであるスティーズの名を冠したスティーズAIR TWが登場。
ターンアラウンド式TWSに加えて歴代最小径となるφ28mmフィネススプールを搭載し、更に自重も135gと超軽量となるなど、過去最高のフィネス特性を備えたリールになっていると思われる。
その分値段も最高峰・・・なスティーズAIRについてメーカーHPの情報からあれこれ予想してみようと思う。
基本スペック
スティーズ AIR TW
次世代ベイトフィネス フィネスを極めた超小口径AIRスプール搭載
フラッグシップ「STEEZ」、遂にベイトフィネス専用機が登場。フィネスを極める超小口径φ28mmG1ジュラルミン製AIRスプールを搭載。異次元の超小口径スプールは、今までのベイトフィネス機よりも軽いルアーへの対応力を増し、フィネスの概念を覆す。超高速に回転するスプール性能を最大限に生かすTWSシステム、コンパクトボディによる自重のメリットはまさに新次元のベイトフィネス機としての歴史を変えるだろう。
品名 巻取り長さ
(cm/ハンドル1回転)ギヤー比 自重
(g)最大ドラグ力
(kg)標準糸巻量
ナイロン
(lb-m)ベアリング
(ボール/
ローラー)ハンドル長さ
(mm)メーカー希望
本体価格
(円)JAN
コード500H 60 6.8 135 3.5 6-45
8-4512/1 80 68,000 266512 ** 500HL 60 6.8 135 3.5 6-45
8-4512/1 80 68,000 266529 ** 500XXH 80 9.1 135 3.5 6-45
8-4512/1 80 68,000 266536 ** 500XXHL 80 9.1 135 3.5 6-45
8-4512/1 80 68,000 266543 ** 出典:ダイワHP
ギア比は6.8:1と9.1:1の2種類。それぞれに右ハンドルと左ハンドルで計4種類がラインナップされている。スプール径がφ28mmと小さいので、XXHでも1回転あたり80cmとなっている。
(φ32mmスプールだと8.1:1相当)
重量は135gとかなり軽量になっている。淡水専用との事なので、おそらくボディ材質をマグネシウム合金にしているのではないかと想像。
ドラグは細糸の使用を想定してか3.5kgと少な目の設定になっている。
ラインキャパシティもかなり抑えめの8lb-45m。T3エア、SSエア、アルファスエアが8lb-50mだったので、ギリギリまで詰めたような印象を受ける。
ハンドル長さは80mmとなっており、これは従来のエア径リールと同じ設定。あまり巻きトルクの大きいルアーを扱うものではないので80mmでいいと思う。
参考までに他のエア系リールのスペックを並べてみる。
T3 AIR
品名 自重
(g)巻取り長さ
(cm/ハンドル1回転)ギヤ比 最大
ドラグ力
(kg)標準巻糸量
フロロ(lb.-m)ハンドル長さ
(mm)スプール径
(mm)ベアリング
(ボール/ローラー)メーカー希望
本体価格(円)JAN
コード6.8R-TW 160 68 6.8 5.0 8-50 80 32 11/1 58,000 883986 ** 6.8L-TW 160 68 6.8 5.0 8-50 80 32 11/1 58,000 883993 ** 8.6R-TW 160 86 8.6 5.0 8-50 80 32 11/1 58,000 860680 ** 8.6L-TW 160 86 8.6 5.0 8-50 80 32 11/1 58,000 860697 ** 出典:ダイワHP
SS AIR
品名 巻取り長さ
(cm/ハンドル
1回転)ギヤ比 標準
自重
(g)最大
ドラグ力
(kg)標準巻糸量
フロロ
(lb-m)スプール径
(mm)ベアリング
(ボール/ローラー)メーカー
希望本体
価格(円)JAN
コード8.1R 81 8.1 145 4 8-50 32 9/1 46,700 940894 8.1L 81 8.1 145 4 8-50 32 9/1 46,700 940900 出典:ダイワHP
アルファスエア
アイテム 巻取り
長さ
(cm)ギヤー
比自重
(g)最大
ドラグ力
(kg)標準巻糸量
フロロ
(lb.-m)ハンドル
長さ
(mm)ベアリング
(ボール/
ローラー)メーカー希望
本体価格
(円)JAN
コード5.8R 58 5.8 165 4 8-50 80 6/1 37,600 060318 5.8L 58 5.8 165 4 8-50 80 6/1 37,600 060325 7.2R 71 7.2 165 4 8-50 80 6/1 37,600 060332 7.2L 71 7.2 165 4 8-50 80 6/1 37,600 060349 出典:ダイワHP
ベアリングも一番多い。そして価格もフラッグシップモデルらしく68,000円と結構なお値段になっている。
φ28mmフィネススプールについて
やはり最も気になるのがコレ。
スプール重量はどれくらいになるのであろうか?
参考までに、φ30mm CT SVスプールの重量が約9.5g。
直径が小さくなっている+ブランキングが施されている事から考えると、恐らく重量は7g台くらいではないかと予想。T3、SS、アルファスはすべて9g台だったので、もし本当に7g台とかだったら今までより更に軽量ルアーが飛ばせるようになるのではないかという期待が膨らむ。
一方で、そんなにスプール外径が小さかったら糸に巻き癖がついて仕方ないのでは・・・という懸念があるが、φ30mmCT SVスプールの糸巻量、スプール外径、スプールの細い部分の直径を元に、φ28mmエアスプールの細い部分の直径を想像してみた。
幅は同じと仮定して糸巻量の比から試算すると、φ28mmエアスプールの細い部分の直径は23mm程度と推測される。外径は小さいがその分糸巻量も少ないので、スプールが浅くなるという点からの推測である。
↓これはアルファスエアのスプール。CT SVスプールよりも浅い。
という事は、糸がなくなって来た状態でもCT SVスプールよりは太い、という事になる。
実際にCTを使っていて糸がほとんど出たような状態でも特に巻き癖は気になったことが無いので、実は以外と気にしなくても大丈夫かもしれない。
まあフロロの太目の糸を巻いたりするとダメかもしれないが、そもそも太い糸は巻かない(ラインキャパ的にも巻けない)だろうからね。
重量について
135gってどんなんなんだろう、と思って手持ちのリールを当たってみたが、最も軽いスーパーエランのスプールを外した状態でようやく144gだった。
これより軽いってどんだけだよ・・・。
ここまで軽いと軽量ルアーを投げるときによりルアーの重量に神経を集中させられそうである。
片手での操作もしやすいので、グリップの短い渓流用ベイトロッドでシングルハンドで投げるのにも適していそうである。
外観について
サイドプレートの下にブレーキダイヤルが収まっていて、横から見た時にすっきりしているのはスティーズらしくてよい。
ただ1点、サムレストの穴は無いほうが良かったのでは・・・と個人的には思う。これも軽量化の一環なのだろうか?
TWSについて
出典:ダイワHP
ラインの放出抵抗が最低限に抑えられるTWSはベイトフィネスと相性がいいと思う。T3 AIRで実現してはいるがあのパカパカ方式はイマイチ好きではないのよね。
その点、ターンアラウンド式なら普通のリールと変わらず使用することが可能。
価格について
定価68,000円はなかなか手が出せない価格である。
仮に2割引だとしても54,400円か・・・
しかし今までにない異次元の投げ心地が手に入ると思えば・・・
まとめ
何はともあれ1回投げさせてもらいたいリール。きっとスティーズの名に見合った最高の仕上がりになっているに違いないと予想。
エア系リールはアルファスエアしか持ってないので、これと比較した時にどの程度差が出るのか楽しみなところである。
個人的には渓流で使ってみたいとも思うので、ボーナスがたくさん出たら検討しようかな・・・
インプレ動画
ultimate bassにインプレ動画が公開されていた。
プロモーション動画とはいえ、名だたるプロが絶賛してるので期待は高まる一方。
↑やっぱりSSエアのスプールと比較してもスプールサイズが大分違う。
「軽量ルアーを無理やり投げてる感が全く無い」って話なのでやはり今までのベイトフィネスを一歩超えた仕上がりになっていそうである。
試投してきた
釣りフェスティバルで試投イベントをやってたので、試投してみました。
スモラバのピッチングを体験できる、というもの。
↑のちょっとした階段みたいなやつに立って、そこから正面の的を狙う。
8lbフロロに1.8gのスモラバをセットしてあった。
いざやってみると・・・
めっちゃ軽い!アルファスエアと比較するとかなりスムーズに糸が出る感じ。
デモ用で糸巻き量は少なめだったが、それを差し引いてもかなりフィネス対応力は上がっていると思う。
単体で持ってみても良い感じ↓
本体もかなり軽い。
巻き心地もシルキーで、小さめのハンドルノブのお陰もあってかなり繊細な感じ。
↓ちなみにスプール重量はΦ32のT3エアと大差ない模様。やっぱしスプール径が効いてるのかね。