2019年現在、個人的に最も多くの50アップを釣ったであろうベイトリールがこのパトリアークXT。
2012年頃に購入したのだが、当時は琵琶湖のほとりに住んでいたので必然的に関東よりもバスの平均サイズは大きかった。
とはいえいくら琵琶湖といえども適当に投げたらバカスカ釣れる、なんて訳ではないので、それなりに工夫は必要。
特におかっぱりで特徴的なのがヘビキャロとバイブレーションの遠投による釣り方。
遠浅の南湖の浜で1ozくらいのルアーをひたすら遠投してシャクる、といった過酷な使用に耐える必要がある。
一方で、琵琶湖には水路のような細かい狙い目も多数存在しており、そういった場所では小さいルアーをテクニカルに扱う必要があったりする。
そんな状況の多くを一台でカバーできたのがパトリアーク。
金属フレームボディによる高い剛性、遠心とマグを両方使えるアルティメイトブレーキがそれを可能にしてくれた。
関東に転居し、2017年にタトゥーラSV TWを買った事で主力の座をタトゥーラに譲る事にはなったが、改めて見てみるとまだまだ現役でも通用するのではないかという気がしてきた。
既にフルーガーは日本から撤退してるので後継機の発売は見込めないが、思い出ということでインプレ。
基本スペック
モデル :PfluegerPatriarch XT64LP 右ハンドル
標準自重 :195g
ギア比:6.4:1
最大ドラグ力(Kg):4.5
最大ライン巻き取り:66cm(ハンドル1回転)
ボール/ ローラーベアリング個数:9/1
ラインキャパシティ:0.285mm(約3号/12lb)-130m 、0.33mm(約4号/16lb)-100m
スプール径:Φ33mm
定価:42,900円
発売日:2010年
☆淡水専用モデル
●カーボンハンドルアーム
●アルティメイトブレーキシステム
●アルミフレーム
●チタンコーティングアルミ両サイドプレート
●超々ジュラルミンギヤシャフト
●超々ジュラルミンギヤ
●9ダブルシールドステンレスボールベアリング
●インスタントアンチリバース・ワンウェイクラッチベアリング
●チタンコーティングラインガイド
●ダブルアルマイト・アルミマシンカットスプール
●カーボンファイバードラグ
●ストレートカーボンハンドル
●クリック機構付きメカニカルブレーキ
●EVAフラットノブ
●ソフトタッチサムバー式クラッチ
●ネオプレーンリールバッグ付属
管理人のは6.4:1の右ハンドルモデルだが、7.1:1の右・左ハンドルモデルが別に存在した。
重量は195gと意外と軽く、最新のハイエンド機には及ばないもののタトゥーラSVの200gとほぼ同じと思ったらまだまだ使える重さである。
サイドプレートも金属製で、鏡面仕上げのボディとカーボンハンドル、カチカチ鳴るメカニカルブレーキなど、高級感のある仕上がりとなっている。
デザイン的にはアブのレボシリーズに似ている。
外観など
前から↓
上から↓
ハンドル側↓
ブレーキ側↓
後ろから↓
裏から↓
サムレストの部分の金色の装飾が剥がれてしまっていたり、あちこち傷だらけだったりするが、目を細めて見ればそれなりに綺麗である。
サイズ感
タトゥーラSV TWと比較するとこんな感じ。
重量も近いだけあってサイズ感としてはほぼ同じくらいである。
本体重量
実測は191.4gとカタログ値より僅かに軽い。
スプール
スプール重量は12.8g。シャフトとベアリング込みでの重量なのでかなり軽い。タトゥーラSVが13.7gだったので、重量だけで言えばタトゥーラより軽い。
スプール径は33mm。これはタトゥーラと同じ。
一方で、スプールは深く、一番細い部分は15mm。なので糸が沢山巻ける代わりにベイトフィネス的な使い方はできない、といった感じになる。
ブレーキシステム
遠心とマグの両方使えるアルティメイトブレーキを搭載。
マグの方はサイドプレートの外からダイヤルで調節可能。磁石は5個入っている。
一方遠心の方はサイドプレートを外して調節。6本ある赤いピンを外に出す事で有効になる。
ピンはバネで戻る仕組みになっているので、回転速度が落ちて来ると遠心ブレーキの影響がゼロになる。
糸巻量
カタログだと12lb-130mだが、本体裏には12lb-100mとある。
実際に12lbを巻いてみると・・・
100mちょうどでいい感じに一杯になった。なので本体記載の12lb-100mが正解かと思う。
飛距離
琵琶湖で遠投する時は遠心オフ、マグ8~6くらいで使うと気持ちよく飛ばす事が出来た。(7ft、Hアクションのロッド、12lbラインにて。)
3/4ozくらいのバイブレーションで60mくらい、1ozくらいのヘビキャロで80mくらいだったような記憶が。
遠投に特化した人達には及ばなかった気がするが、釣れる時は釣れたので個人的には十分な飛距離だったと思う。
一方で、空気抵抗の大きいルアーについては遠心を1個ONでマグを調整してやる事で対応できた。ただ、ちょっと遠心が強すぎて遠心1個+マグ0⇔遠心0+マグ10の差があるのが気になった。
遠心1のマグ0だと強すぎ、遠心0のマグ10だと不安、みたいな。
しかも遠心のON/OFFにはサイドプレートを開閉する必要があるため、調整のしやすさという点ではタトゥーラの圧勝である。
遠心を2個ONしたことはないので、1個あたりがもう少し弱かったら丁度良かったんだろうな。
巻き心地
シマノ、ダイワのハイエンド機のようなニュルニュルした滑らかさは無いものの、気になるようなノイズは無い。
ボディ剛性も高いので、中古で購入&かなり乱暴に扱って来たように思うが、今なお買った当初と大差ない巻き心地を維持している。
釣果
ちょっと昔の写真を探してみた。
まとめ
ちょっとブレーキの切り替えが面倒という点に目を瞑ればかなり対応できる幅の広い優秀なリールだと思う。
スプールが深いので糸を少な目に巻いてベイトフィネス的に・・・みたいな使い方はできないが、1/4oz以上のルアーを扱うには全然今でもアリかなと。
関東に来てからはヘビキャロは全くやってなかったが、今年の冬あたり久しぶりにやってみようかと思う。