SV=ストレスフリーバーサタイルの略、という事で、ストレスなく色んなルアーが使えるのがダイワのSVスプール。
17タトゥーラSVTWを使い出して結構経つが、ホントにトラブル無く軽い物から重い物まで投げられるので重宝している。
手持ちの古いリールにもSVスプールが付けられたら良いのに・・・と思っていたら、たまたまスティーズSVスプールが黄色いお店に売っているのを発見。
直径はφ34、対応リールはスティーズとTD-Zと書いてある。
TD-ZとミリオネアCV-Zはスプールに互換性があり、ミリオネアCV-ZとミリオネアCV-Xにも互換性がある・・・
となると手持ちのミリオネアCV-X103Lにも付くのでは!?
と思い、とりあえず買ってみた。
上手く行けばミリオネアSV105Lの誕生となるが・・・果たしてその結果は?
パッケージ
パッケージはこんな感じ↓
傷が付かないように樹脂製の筒に入っていた。
中身はスプール本体と取扱説明書。
取説には、「4g程度の軽量リグ~」と書いてあるので、4gから投げられると言ってしまっていいだろう。
ちなみにタトゥーラSVも大体そんな感じ。
メーカーによる説明
STEEZ対応のG1ジュラルミン製SVスプール
■STEEZ、TD-Z(Φ34)に対応するG1ジュラルミン製SVスプール。
■スプールを装着するだけで、軽量リグ~重量ルアーまで快適に使用できるSV仕様にすることが可能。
■標準的ルアーのキャスティングではほぼ同じフィーリングだが、フィネス対応力では105の方が勝る。
■103:太めのラインも多く入るので一番出番が多いアイテム。カラーはオレンジ。
■105:103より細めのライン、軽めのルアー・リグをメインに使用する時にチョイス。カラーはオレンジ・レッド・パープル。
■より軽量リグを扱いやすくするためには、どちらのスプールもハーフライン以下に巻糸量を抑えると効果的。※SLPのパワーマグブレーキチューンに換装済みのSTEEZについて
本製品はノーマルマグネットの設定で充分に性能が出るように開発されております。 パワーマグブレーキチューンと併用すると、マグダイヤル数目盛り分さらに強いブレーキが掛かりますが、使用は可能です。STEEZ SVスプール
アイテム カラー 標準自重
(g)標準巻糸量
ナイロン(lb.-m)スプール径
(mm)メーカー希望
本体価格(円)JAN
コード103(深溝タイプ) オレンジ 10 14-45~90
16-40~8034 12,000 4960652 954020 105(浅溝タイプ) オレンジ 10 12-40~80
14-35~7034 12,000 4960652 915403 レッド 4960652 051675 パープル 4960652 051682 出典:SLP-WORKS
今回は浅溝の105のレッドを購入。ホントはオレンジというか金色が良かったのだが・・・まあ仕方ない。
標準自重はベアリングを含まない重さと思われる。
外観など
ブレーキ側から↓
オレンジの部分がインダクトローター。この部分が磁石の磁力を受けるエリアに入る事でブレーキがかかる。
マグフォース、マグフォースV/Zも基本構造は同じだが、この部分が固定なのがマグフォース、回転速度に比例して出てくるのがマグフォースV/Z、ねじれ方向の力で出てくるのがSVスプール(=エアブレーキシステム)となっている。
ハンドル側から↓
こっち側にはベアリングとピンが。
ベアリングは小径ベアリングとなっており、外側にカラーを嵌める事で従来の大径ベアリングとの互換性を確保している。
幅・外径など
幅は25mmちょい↓
細い部分の直径は24mm。
スプール重量
ベアリング込みで11.9g。
CV-X103Lの純正スプールは17.1gなので、かなりの軽量化が見込まれる。
Vスプールとの違い
ミリオネアCV-XはマグフォースV。なのでVスプールと言われるスプール底面中央が細い形状のスプールが搭載されている。
並べてみるとこんな感じ↓
直径、幅は同じ。
ベアリングの径は違うがカラーを含めると外径は同じ。
ピン長さも同じだが、スプールシャフトについては少し異なり、ハンドル側についてはSVスプールの方が細い。
こっち側はベアリングで保持されているのでピン長さが同じなら大丈夫だと思うが・・・
正面から並べてみると、SVスプールの方がかなりエッジ部分が薄い事がわかる。
基本的に回転体の外側の方が速度が速い→回すのにも止めるのにも多くのエネルギーが必要、という事で、スプールの外側が軽い方がレスポンスが良くなる。
この辺の違いがSVスプールがSVたる所以なのだろう。
ちなみにVスプールは糸巻量が減ってくるとラインが中央に寄る。レベルワインダーに近くなる分キャスト性能が上がる・・・かと思いきや、巻き癖も付きやすいので最近はあまり見なくなった。
ブレーキの違い
まず初期位置では、マグフォースVよりSVスプールの方がインダクトローターが出ている。
なので、同じブレーキ設定だとSVスプールの方がブレーキが強くかかる。
一方で飛び出した時の位置はどっちも同じくらい。
じゃあ全体的にSVスプールの方がブレーキが強いのか?というとそうでもない。
なぜならインダクトローターの出る仕組みが違うから。
マグフォースVはスプールの回転数に比例してインダクトローターが出てくるので、基本的にキャスト前半で強く効き、後半では弱くなる。
なので急な向かい風でルアーが失速→スプールも減速→ブレーキ弱くなる→減速が追い付かずバックラッシュ、という事に繋がる。
一方でSVスプールのエアブレーキの場合は、スプール本体とインダクトローターの回転数に差が出るとインダクトローターが出てくる仕組み。
なので、スプールが急に加速したり減速したりすると強くブレーキがかかる、という事になる。
キャスト直後の一瞬は強く掛かって、その後はスプールが減速するのに応じてちょっとずつ掛かる。
で、急に向かい風なんかでスプールが減速したら強くブレーキを掛けてくれるので、結果的にトラブルは少なくなると思われる。
要はスプールの状況に応じて自動的に調節してくれるようなイメージだが、それをこんなにシンプルな機構で実現しているのは感動に値する。考えた人はマジで天才だと思う。
ミリオネアCV-Xに付けてみた
さて、ここまでレビューして付かなかったら最悪だが・・・
一応ちゃんと付いた↓
ハンドル側のスプールシャフトが微妙に短いのか、メカニカルブレーキを純正より締めると丁度良い。
回転もスムーズで問題なし。
ただ、たまにクラッチを入れた時にピンがちゃんと入らない時があった。グリスアップしてみたら直ったっぽいが・・・しばらく様子を見てみようと思う。
ラインを巻いてみる
12lbラインを80m巻いてみた。
糸巻量はこんな感じ↓
丁度いい感じになった。
ルアーを投げてみる
何個かルアーを投げてみた。
まずは4.5gのプチピーナッツDR。これが普通に投げられるようになってビックリ。
シャッドも全然行ける。
勿論大きめのルアーは問題なし。
まとめ
説明書の通り、4g台のルアーから快適に投げられるようになった。
元々のスプールだと7g~くらいで快適な感じだったので、フィネス対応力はかなり上がった言える。
ミリオネアCV-Xはサイドプレートを開けないとマグブレーキの調整ができないが、ダイヤル4でかなり色々投げられそうな雰囲気。
巻き物を投げるのがますます楽しくなりそうである。