今年は渓流でベイトリールを使う事が多かったが、やはり渓流の景色にはトラッドなリールが合うと思う。
アンバサダー1500C、ミリオネアGS-2000、BS512SSSなんかを使ってみたが、それぞれに味があって使いこなすのも一つの楽しみになっている。
そこでもう一つ気になっていたのがスミスのプラッガー。
最近では殆ど見かける事のないエッグシェイプのリールで、渓流でも使えそうなコンパクトなサイズが魅力。中古市場でも結構高値で取引されている。
なかなか納得いく価格の中古品が無かったが、ようやく手の届く価格で中古品を発見したので購入する事ができた。
という事で今回はスミスのプラッガーをインプレ。
基本スペック
スペックはこんな感じ↓
2011年にリリースされた、スミス長年の夢であったベイトキャスティングリール「プラッガー」。
2014年には、レフトハンドルも追加され、バサーの皆様から、「軽い」、「飛距離が出る」とご好評をいただきました。しかし、更なる機能向上を目指し、ドラグ機能において滑り出しの特性に優れた「カーボンクロスドラグワッシャ」を、アベイル社の協力を得て採用し発売することになりました。
より滑らかな滑り出し、ビッグフィッシュの急激な引きにもスムーズに追随して、より柔軟なやり取りが大きなアドバンテージを与えてくれます。カラーは、シルバー/S、ブラック、シルバーの4色となります。
コンパクトなボディーは、手にスッポリと納まり扱いやすく、長時間扱っても軽量で疲れを軽減してくれます。
画像を見ると、ボディーに対してちょっと大きく見えるサイドコントロールキャップですが、出来るだけ微妙な調節ができるように標準より25%径を大きくしました。
■仕様
カラー 4アイテム(シルバー 、 シルバー/S 、 ブラック 、グリーン 、レッド) 標準自重 229g ギヤ比 5.1:1 糸巻量(ナイロン) 160yds./8lb. 130yds./10lb. 110yds./12lb. 最大ドラグ耐力 2.5kg ステンレスボールベアリング 5個 ■主な特徴
・コンパクトエッグシェープデザイン
・70mmパワーハンドル
・樹脂製ダブルハンドルノブ
・スター形状ドラグナット
・チタンコートラインガイド
・マルチディスクパワードラグ
・ソリッドアルミニューム・マシーンカットスプール
・ミネベア社製ステンレスボールベアリング
・ジュラコン製、遠心ブレーキシュー
・アベイル社製カーボンクロスドラグワッシャ■価格:44,000円
エッグシェイプはトラッドな雰囲気を残しつつも重心が低めなのが魅力的。これが更に進化すると昨今のロープロファイルなベイトリールになるわけだが、こういう雰囲気で最新リールを作ってくれてもいいのに・・・と思う。
自重が229gと軽めなのも良いところ。
左ハンドルモデルがあるのも魅力的だが、市場で目にする機会が少ないのが残念である。
パッケージ
パッケージはこんな感じ↓
開けるとこんな感じ↓(ビニールは外して撮影。スプールは事前に交換済み。)
今回は中古で購入したので新品の時どうだったか不明だが、中身は本体と取説だった。
外観など
左から↓
左斜め前から↓
前から↓
右斜め前から↓
右から↓
右斜め後ろから↓
後ろから↓
左斜め後ろから↓
上から↓
下から↓
今回は緑を購入。緑は派手過ぎず自然の風景に合いそう。
手のひらに収まるコンパクトなサイズと滑らかな曲線、バスのレリーフ、星形のスタードラグなどなど、カッコいい要素が詰まったリールになっている。
重量について
重量は実測で229.9g。
殆どカタログスペック通り。さすがの五十鈴工業製である。
スプールについて
純正スプールのスプール重量は22.7gと結構な重さ。
スプール径は32.5mm。
スプール幅は32mm。
糸巻面の幅は21mm。
2点遠心ブレーキを搭載している。
サイズ感
アンバサダー1500Cと並べてみるとこんな感じ↓
ボリューム感としては似たような感じで、高さがプラッガーの方が低い反面前後方向はプラッガーの方が長い。
アルファスAIR TWと並べてみるとこんな感じ↓
高さは流石にアルファスAIRが低いが、幅方向はプラッガーの方がコンパクトかな。
その他ベイトフィネスリールと並べてみるとこんな感じ↓
ハンドル&ドラグについて
ハンドルは軸間70mmのハンドルが付いている。
ハンドルノブはアンバサダーっぽい形状の樹脂製。星形のスタードラグがオシャレ。
ドラグは調整してもクリック音が鳴らないタイプ。ラインが出る時もクリック音は無し。
分解してみる
とりあえず駆動部はハンドル側のサイドプレートのローレットネジ3本を緩めれば取り外し可能。
更にハンドルを外し、サイドカバーを固定している2本のネジを外せば駆動部が露わに。
樹脂が全然使われていないので劣化の心配は少ない。
アンチリバースはラチェット式で、アンバサダーに似たような構造。
パーミング側のサイドカップを外すとこんな感じ↓
コグホイールはベアリング入り。グリス仕上げだったので渓流で使う場合は脱脂したい所。
更にバラすとこんな感じに↓
レベルワインダーの軸受けもベアリング入り。部品点数が少ないのが良い。
中華製シャロースプールを組み込んでみる
渓流で使いたいのでAMOのフィネススプールを購入。
コグホイールを回す為のギアは純正スプールから移植。重量は9.2gと大分軽くなった。
糸巻面径は29mmあるので、少ないラインでも巻取り速度を確保する事ができる。
マグネットブレーキも追加して・・・
取り付けるとこんな感じに↓
総重量も8g程軽くなった。
ピットブル0.6号を巻いてみる。
50m巻いたらこんな感じ↓
2.9gの消しゴムも投げられるようになった。
ロッドとの組み合わせ
フェンウィックのGFS47CUL-3Jと合わせてみると・・・
なかなか良い感じに。
ウッドグリップの小渓2 C140ULなんかでも良いかも。
エゲリアネイティブETVC-46XULと合わせるとこんな感じ↓
緑は合わせるのが難しいかと思ったが、意外とどのロッドでも合うような気がする。
渓流で使ってみた
フェンウィックのGFS47CUL-3Jとの組み合わせで北浅川で使ってみた。
3.5gのAR-Sがスムーズにキャストできる。ただ、脱脂をせずに持ってきたので立ち上がりは良いけど距離の伸びがイマイチだった。
5gのDコンタクトTYPE2あたりだと飛距離も十分。
ハンドル1回転あたりの巻取り量が50cmくらいなのでアップだとちょっと物足りないが、シャカシャカ巻いて探って行くと・・・
無時にニジマスをキャッチ。ドラグを閉め忘れるていたので少し焦った。
続けてニジマスを追加。
綺麗なヤマメもキャッチ。
更に2匹ニジマスを追加し、プラッガーが十分に渓流で使える事がわかった。
実釣動画
動画で見るとこんな感じ↓
まとめ
とりあえず見た目は最高にカッコいい。
フィネススプールと組み合わせれば渓流でも使えるので、今シーズンも残りわずかだが使って行きたいと思う。
使い勝手としてはアンバサダーに近く、シンクロレベルワインダーの抵抗で飛距離が出にくい分ラインスラックも出にくいので、源流域で使うと良いように思う。
ちなみに本体はなかなか入手できないが、マイクロキャストスプールはこの辺から入手可能↓(BC420/430と互換性がある。)