渓流釣りの解禁日が近づいて来た。
解禁日と言えば、長い禁漁期間でルアーを見慣れていない魚が入れ食い・・・的なイメージがあるが、実際の所はそう甘くない事が多い。
そもそも国内でマス類が自然繁殖している量はかなり少ないと思われるので、如何に放流された魚を釣るか、が焦点になる。
管理人が良く行く川も放流がメインなので、今回は放流メインの川の攻略方法について考えてみようと思う。
攻略法1:放流情報をチェックしよう。
当たり前だが、最も大事なのがコレ。
放流魚を狙うなら当然放流情報は必ず押さえておくべきである。
チェックしたいのは放流の種類と放流場所、そして放流のタイミング。
まず、放流には稚魚放流と成魚放流の2種類がある。
読んで字の如く、稚魚を放流するか成魚を放流するか、という話だが、この2種類には大きな違いがある。
放流直後の魚は暫く止水エリアに留まる事が多い。
ある程度水に慣れて来ると魚は広範囲に散らばって行くのだが、稚魚放流はシーズンの大分前に行われる事が多く、稚魚が成長する頃に解禁を迎えるようなタイミングで行われる。
すると、魚は成長の過程でネイティブに近い習性を取り戻し、広範囲に散らばり、岩の陰や流れの落ち込み付近に定位するようになる。
なのでターゲットとしての魅力やゲーム性は増すが、一ヶ所で数を釣るのは難しい方向となる。
成魚放流の場合はすぐに釣れるサイズの魚を解禁直前に放流する事が多い。
この場合、放流された魚は流れの緩い所で一定期間留まる事になるので、その場所を見つける事が出来れば爆釣、という事になる。
昨今は漁協のホームページで放流情報が公開されているケースも多く見られるので、まずはチェックしてみるといいと思う。
放流場所の詳細がわからない場合
漁協のホームページを見ても、「◯◯地区に放流」みたいなざっくりした情報しかない事もあると思う。
そういう時は、「水辺まで車でアクセスできて、且つ流れの緩い所」を中心に場所を予想してみると良い。
放流直後の魚は徐々に水に慣らす必要があるので、放流するなら流れの緩い所が望ましい。
一方で放流する人の立場を考えると、水も含めてかなりの重量になる魚を運搬するのは大変だと思うので、必然的に駐車場の近くから放流できる場所を選ぶ筈である。
昨今はGoogleマップである程度地形と流れが把握できるので、その辺を見ながら想像するのも面白い。
漁協に電話して聞くのが早いかもしれないが、それはそれで漁協の人の迷惑になるかもなので、個人的にはしない事にしている。
ちなみに管理人の行く川も成魚放流がメインの川なので、これ以降はそれを前提に話を進めていこうと思う。
攻略法2:朝は早く家を出よう
放流場所がわかっても、その場所で釣りができなれけば他人の爆釣劇をただ眺めるだけ、なんて事にもなりかねないので、朝は早起きして場所を確保する事が重要。
昔から一場所、二餌、三に腕なんて言ったりもするように、場所が釣果に左右する割合は大きい。
駐車スペースが限られてるような場所だと、そもそも車すら止められない・・・なんて可能性もあるので、とにかく早めに現地に着く事が大切である。
なんなら前日から車中泊・・・なんて手もあるが、ウェーダーを履いて水に浸かると意外と体力を使うので、体調を崩さない程度にしておく必要もあるだろう。
攻略法3:狙うべきポイント
成魚放流を直前に行う河川の場合、魚は流れの緩い所に溜まっていると↑に書いたが、慣れてくると魚は徐々に流れの中へ移動していく。
なので、放流されやすい水深のあるプール状のエリアの中でも、こんな所が狙い所となる。
・上流からの流れ込み部分
・流心部にある岩の裏
・プール出口の瀬になりかけの部分
・反転流のある部分
渓流タイプの管理釣り場で魚が溜まりやすいポイントに近いイメージ。
可能であれば解禁前にポイントを下見しておいて、条件に合う部分の目星を付けておくと良いと思う。
解禁日は人が多い事から、思うように移動できない事もしばしば。同じ場所で長時間粘る事も視野に入れると、定期的に魚が入って来そうなポイントを選ぶ、という考え方も必要だと思う。
攻略法4:最初は手返しを良くしよう
放流情報をゲットし、朝イチから良さげな場所を確保できたら後はもう釣るだけ。
恐らく最初に釣れる場所を見つけたら、暫くはほぼ入れ食いだと思う。
なので、まずはシングルバーブレスフックのスプーンでそこそこ速く引けるものから始めるのが良い。
体感的には最初の30分~1時間で何匹釣るか、が最終釣果に大きく影響するイメージなので、最初のうちほど手返しを意識したい。
1つのエリアでも魚が固まっているピンポイントがあったりするので、最初は効率良くそういうポイントを探し、見つけたら集中的に探る、といった感じで狙うと良い。
個人的には解禁日の魚は持ち帰って食べたいタイプなで、魚をキープするのも速やかに行いたい所。
この方法が最高とは言えないかもしれないが、現状管理人は100均のクーラーバッグを腰に付けておいて、釣れたらとりあえず放り込む、といったスタイルで魚をキープしている。
攻略法5:エリア用ルアーも持っていこう
成魚放流の場合は、主に一ヶ所に留まる魚を狙う事になるので、同じルアーを投げ続けていると段々魚がスレてくる。
どんどん移動してスレてない魚を探すのも1つの手だが、人が多いとできなかったりする。
なので、エリア用のサイズ、カラーが豊富なルアーを持っていくと、食いが渋った時に役に立つ。
ネイティブ要素が強くなって来た魚が羽虫ばっかり追ってたりする事もあるので、そういう時にエリア用のマイクロスプーンの表層引きをしてやると効果があったりもする。
何にせよ、選択肢は多く用意しておく方が良い。
しかし、エリア用のタックルボックスをそのまま持っていくのは機動力に欠けるので、ウエストバッグに入る範囲内で準備しておくといいと思う。
ある程度エリア用ルアーを間引いて持ってくるとすれば、色についてはそこまで細かく分けなくてもいいかな・・・と思う。
例えば白と白っぽい水色、とかの場合はどっちか1つにする・・・といった具合。
どっちかというとカラーよりレンジやサイズ感の選択肢を増やした方が効果を実感しやすいかな、と思う。
まとめ
という事で、今年はこの方針に従って解禁日を攻略してみたいと思う。
正直エリアフィッシングのような感じだが、自然河川に適応しかけた魚がいたりするのがまた面白い所。
ごく稀に年を越したような奴が釣れたりもするので、その辺も期待しつつ、解禁日を楽しもうと思う。