【バスワン、バスライズ】アンダー1万円で買うベイトリール【ブラックマックス、バスX】

ベイトリール
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今回は1万円以下でベイトリールを買うならどれがいいか考えてみた。

候補は下記4種類。

シマノ バスワンXT

画像出典:シマノ

シマノ バスライズ

画像出典:シマノ

アブガルシア ブラックマックス

画像出典:Abu Garcia

ダイワ バスX

画像出典:ダイワ

選定理由は

①シマノ、アブ、ダイワの大手3メーカーのものであること

②現行品で、大幅値引きが無くても概ね1万円以下で手に入ること

といったところ。

大手3メーカー以外の製品は品質のバラつきが大きい事が多く、参考にしにくいといった点で除外。たまにアタリもあるんだけどね。

ちなみに管理人はバスワンXTを所有。安くても十分使える事は知っているが、果たして他のリールと比較するとどうなのか・・・

ではさっそく行ってみよう。

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スペック比較表

各メーカーで少しずつ表現の違うスペック表をひとまとめにしてみた。

メーカー 品名 ギア比 最大ドラグ力 自重(g) スプール径 糸巻量(lb-m) 最大巻上長
(cm/ハンドル1回転)
ハンドル長(mm) 右巻き/左巻き ベアリング数
ボール/ローラー
メーカー希望小売価格(円) Amazon価格(円)
2019/12/8
価格.com価格(円)
2019/12/8
ブレーキ 発売年
シマノ バスワンXT150 7.2 5 210 34 12-130
14-110
16-100
(20-80)
77 42
(≒85)
4/1 ¥9,500 ¥6,374 遠心 2017
バスワンXT151 7.2 5 210 34 12-130
14-110
16-100
(20-80)
77 42
(≒85)
4/1 ¥9,500 ¥6,207 ¥6,207 遠心 2017
バスライズ 7.2 5 200 34 12-130
14-110
16-100
(20-80)
77 42
(≒85)
1/1 ¥6,700 ¥5,169 ¥4,495 マグネット 2018
バスライズ
(3.5号糸付)
7.2 5 200 34 12-130
14-110
16-100
(20-80)
77 42
(≒85)
1/1 ¥7,400 ¥5,220 マグネット 2018
Abu Garcia BLACKMAX 6.4 6 202 33 (12-150)
14-130
16-115
20-90
66 85 4/1 ¥10,500 ¥4,121 ¥5,200 マグネット 2016
BLACKMAX-L 6.4 6 202 33 (12-150)
14-130
16-115
20-90
66 85 4/1 ¥10,500 ¥3,979 ¥4,153 マグネット 2016
ダイワ バスX 80SH 7.5 5 195 32 12-100
14-90
(16-80)
(20-65)
75 90 4/1 ¥9,000 ¥6,268 ¥6,039 マグネット 2019
バスX 80SHL 7.5 5 195 32 12-100
14-90
(16-80)
(20-65)
75 90 4/1 ¥9,000 ¥6,936 ¥6,039 マグネット 2019

※糸巻量の()内はカタログに記載が無かったのでラインの直径から類推

※シマノのハンドル長の()内は他の2社と表現を合わせた。

一応簡単に表の見方を説明しておく。

メーカー

基本的に抑えておくべきはアブ、シマノ、ダイワの3社。この3社のリールは品質が安定しており、ハズレを引くことが少ない事、予備部品が手に入りやすい事、サードパーティー製のカスタムパーツが豊富にあること、などがメリットとして挙げられる。

品名

シマノの場合はリール名の後に150とか151とかという数字が付いていることが多い。100,150,150とかいうのがスプールの糸巻量(数字が多い方が大きい)、末尾の0or 1が右巻き or 左巻きを表している。

ダイワ、アブは末尾に何もないのが右巻き、左巻きの場合はLを追加、といった表記が多い。

ギア比

ハンドル1回転に対してスプールが何回転するか、を表している。

↑バスワンの例。左側の大きいギアがハンドル側、右側の小さいギアがスプール側となる。

7.2:1とかいう表記をされている事も多い。

最大ドラグ力

ドラグを目いっぱい閉めた時に何kgの負荷に耐えられるか、といった数字。

当然この数字が大きいほど太い糸、大物に対応できるという事になる。

自重

糸を巻いていない状態での本体の重量。当然軽い方が使いやすい。

↑バスワンの例。この個体はほぼカタログスペック通りだが、グリスの塗り具合などでカタログ値に対して数gの誤差があったりもする。2019年時点では200gを切ったらまあまあ軽い、というところ。

スプール径

スプールの一番太い部分の直径を示している。糸をパンパンに巻いた時のスプールの直径になるので、ハンドル1回転あたりの糸巻量はスプール径×円周率×ギア比、になる。

最近の世間の標準は32mm~34mmくらいかな。

糸巻量

フルに糸を巻いたらどの程度の糸を格納できるか、を表した数字。

大は小を兼ねる・・・というものではなく、使いたい太さの糸を100m巻いたらいっぱい、くらいが使いやすい。

最大巻き上げ長

糸をパンパンに巻いた時の糸巻量、なので前述の通りスプール径とギア比に依存する。

これも早ければ早いほうが良い、という物では無く、使うルアーや自身の好みに合わせて選んだほうが良い。

ハンドル長

バス用のリールは標準的に80mm~90mmくらいの物が多い。ちなみにハンドルが2個あってその間の長さの事を表しているが、シマノに限っては中心からどちらかのハンドルまでの長さなのでその半分の数字が書いてある。

長ければ巻き感は軽くなるが回すのに大きく手を回さなければならない、小さければ手首で早く巻けるが巻き感は重い・・・というところ。

これも手の大きさなどを考慮して使いやすいと思う物を選ぶといいと思う。

右巻き/左巻き

読んで字の如く右手でハンドルを回す場合が右巻き、左手で回す場合が左巻きである。

ベアリング数

ローラーベアリングだけは特殊で、ハンドルのシャフトを受ける部分に入っており、ハンドルの逆転を防ぐ役目も果たしている。

その他のベアリングは一般的なボールベアリングの事を指す。スプールシャフトやギアの軸を支える部分に使われている。当然数が多い方が良い。

最低限、ルアーの飛びに直結する部分、つまりスプールシャフトを支える部分には入っている方が良い。

価格

メーカー希望小売価格と、Amazonの販売価格、価格.comの最安値を記載。

ブレーキ

ブレーキの種類を記載。

遠心は遠心力でスプールに取り付けられたブレーキシューが外に飛び出す事でブレーキがかかる仕組み。回転数の2乗に比例してブレーキがかかるため、キャスト後半の伸びが特徴。

↑はバスワンXTのブレーキの例。オレンジ色のブレーキシューが遠心力で外側に移動することでブレーキがかかる。

マグネットは磁力による電磁誘導でブレーキがかかる仕組み。詳しい理論は割愛するが、回転数に比例してブレーキがかかる仕組み。遠心と比較すると高回転域のブレーキが弱い代わりに回転数が落ちても安定してブレーキがかかる。

↑これはフルーガーのパトリアークXTの例。ネオジム磁石が5個ついており、外部ダイヤルを調節すると磁石がスプールに近づいたり遠ざかったりする。マグネットブレーキの基本的な構造である。

これらに加えて、メカニカルブレーキはどのリールにも付いている。

各リールの特徴、メリット・デメリットまとめ

バスワンXT

今回紹介するラインナップの中では唯一の遠心ブレーキモデル。

ブレーキシステムは一昔前のハイエンド機にも採用されていた仕組みなので、調整が決まれば重い物に関しては最も飛距離は出ると思う。

しかし一方でブレーキの設定が6段階しかない事と、設定を変える為にはサイドプレートを外す必要がある、というのがマイナスポイント。

↑見ての通りブレーキ調整用のダイヤルが無い。

細かく設定できない分をサミングなどのテクニックで補う必要があるので、慣れてきたら楽しいが初心者には優しくない・・・という事になると思う。

あと注目すべきはスプール~レベルワインダーまでの距離。シマノのリールはここが長く取られたデザインを採用しており、ライン放出時の抵抗を極力抑える仕組みになっている。

これは飛距離というよりトラブルの少なさに繋がって来るので、デザインの好みはあると思うが個人的には長い方が良いと思う。

また、最大巻上長が一番多いのもポイント。遠投するような釣りだとラインの回収に時間が掛かるので、巻取量が多い方がありがたい。

そんなわけで、バスワンが向いているのはこんな人だと思う。

・とにかく遠くへかっ飛ばしたい人
(1/2以上のバイブレーションやヘビキャロがオススメ)

・遠心ならではのキャスト後半の伸びを体感したい人
・少々手がかかる方がやる気が出る人

バスライズ

バスワンを更にお安くしたのがバスライズ。ボディ形状、最大巻上長、ラインキャパシティなどはバスワンと同じで、違いとしては、

・ブレーキがマグネットブレーキ
・ベアリングの数が少ない
・左ハンドルモデルがない
・定価が安い

といった所。

マグネットブレーキは前述の通り回転速度に比例してブレーキがかかり、キャスト終盤でも安定してブレーキが掛かるのがポイント。

なので、重い物を全力で投げた時の最大飛距離は遠心に劣るが、軽いものを投げる場合は遠心よりも調整がしやすい→全力で投げられる→結果良く飛ぶ、といった事になる事が多い。

その上サイドプレートを開けなくてもダイヤルで調整可能、しかも10段階、という事で、調整のしやすさはバスワン対比でかなりしやすいと言える。

ベアリングが少ない事については純粋にマイナスポイント。スプールシャフトをプラスチックのカラーで受けてるので、回転の滑らかさには明らかに差が出ると思われる。

あと、左ハンドルが無いので左利きの人にはちょっと・・・慣れれば使えると思うけど。

まあその分値段は安く、実売で4000円前後で売ってたりするので多少のアラはまあ仕方ない・・・といった所かな。

そんなわけで、バスライズが向いているのはこんな人。
・とにかく安く済ませたい
・トラブルは少ない方が良い
・軽めのルアーを安定して投げたい
(軽めと言っても10g以上くらいかな。もう少し軽い物を投げるなら後述するバスXの方が・・・)

ブラックマックス

定価はこの中で一番高いものの、発売日が少し古いので値引率が高く、実売だとバスライズ並みになっている事が多い。

バスワン、バスライズと比較すると、
・ラインキャパシティが多い
・ギア比は低く、最大巻上長は少ないがトルクは出る
・ベアリング数はバスワンと同じ
・ドラグ力はこの中で最大
といった相違点が。

これらの特徴から考慮すると、より太い糸を使ったパワーゲームに向いている、という事になる。

一方で、12lbとかをフルに巻いてしまうと150mも巻けてしまうので、その分スプールが重くなってしまう。

それを避ける為には敢えて糸巻量を減らすか、PEラインで下巻きをするか、などの工夫が必要になるので少し面倒ではある。

そんな訳で、ブラックマックスが向いているのはこんな人。

・太めの糸を巻いて使いたい
・よく行くフィールドに水草や倒木が多い
・使うルアーは14g以上の物が多い
・出費は極力抑えたい

バスX

この中で最も新しいのがバスX。

最新なだけあってライバルをちょっとずつ上回る仕様にしてるようなイメージ。

定価はバスワンより500円安く、重量も195gとこの中では最軽量である。

最も影響がある相違点はスプール径と糸巻き量。

32Φ、12lb-100mといった仕様で、最も糸巻き量が少ない。

これは軽めのルアーを扱う場合には相当なアドバンテージになると思う。ざっくり言うと他のリールで10gくらいの物を投げる感覚で7gくらいの物が投げられる、といった所だろうか。

一方で当たり前だが太い糸は少ししか巻けない。しかし、普通に使ってる分には50mも飛べば十分と思うので、仮に20lbとかを使うにしてもまあ困ることは無いと思う。

ハイギヤ仕様であるものの、ハンドルは90mmと長めの設定なので巻き感は軽いと思うし、トルクも出せると思う。

という事で、バスXが向いているのはこんな人

・できるだけ軽い物を投げたい
・なるべくタックルを軽くしたい
・トラブルが少ない方がいい

まとめ

とりあえずそれぞれの特徴について纏めてみたが、最終的に管理人的オススメリールは・・・

ダイワ バスX

という事にしたいと思う。

今回の記事はどっちかというと関東在住でおかっぱりメインの初心者向け、というつもりで書いた。

その観点からすると、やはり使用できるルアーの重さの範囲が広い事と、設定が容易でトラブルの少ないマグネットブレーキ採用のバスXが一番向いていると思う。

まあ本当に初心者に勧めるならタトゥーラSV TWだけどね。(1万円超えちゃうんでタイトルからは外れるが、使いやすさは段違いだと思う。)

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