管理人はその昔、ベイトフィネスは不要だと思っていた。
強いタックルで小さいルアーを投げたければ別にパワーフィネスで良くね?と思っていたからである。
しかもベイトフィネス専用機はロッドもリールも結構な値段だったので、益々敬遠する方向になっていた。
そんな折、たまたま釣具屋さんでセールをやっており、スーパーエランとベイトフィネスにピッタリのロッド(モーラ MSGC-67L2XF)がそれぞれ税込みで5166円、6324円で売っていたのを見つけた。
ロッドとリールとセットで一万ちょっとでベイトフィネスデビューできるならやってみてもいいかな・・・と思って買ってみた。
使ってみた所、5gくらいまでの軽量ルアーが快適に投げられる事に感動した一方で、4g台以下のルアーには少し厳しい印象を受けた。
ベイトフィネスと言えば2gとか3gでも投げられる、というイメージからすると少し物足りない。
そこでネット情報をかき集めるとスーパーエランはスプールこそシャロースプールではあるものの35mmというスプール径によってスプール重量が重いため、5g以上が快適、というインプレをいくつか見かけた。
じゃあやっぱりベイトフィネスの真価を体験するにはもう少し軽量ルアーに特化したリールを使うしかないのか・・・と思っていた所にアルファスエアの登場である。
2万円台で買えるなら買ってみてもいいかな、ということでアルファスエアを買うことに。綺麗な中古品を見つけたので21,600円で購入。
それからもう3年近くになるが、今では管理人の主力リールの一つである。使ってみると3g~のルアーを快適にキャストすることができ、釣りの幅が広がったのを感じている。
やっぱり食わず嫌いは良くないという事を教えてくれたリールである。
そんなアルファスエアのインプレ。
メーカーによる説明
中古につき箱がないので、メーカーホームページから引用↓
ソルト対応でさらに活躍の幅が広がったベイトフィネス専用機第3弾
新設計のG1ジュラルミン製エアスプール搭載で淡水はもちろん海のルアーシーンまで幅広く活躍。ベイトフィネス機としての尖った性能を持ちながら、ギヤ比を見直して打ち~巻きまでのバーサタイル性も持たせており、程よいマイルドさでコアアングラーからビギナーまで使いやすい点が特長。6lb.~12lb.クラスの釣りを広くカバーでき、オカッパリからボート、ソルトウォーターフィネスまで用途の広い好バランスのベイトフィネスリール。
DAIWA TECHNOLOGY
■G1ジュラルミン製AIRスプール(Φ32mm)
アルミ系の最強素材としてスプールに用いられる超々ジュラルミンと比較しておよそ1.3倍の強度を持つ素材である「G1ジュラルミン」製スプール。
マグネシウムの2倍の強度を誇るこの素材特性を、スプールの限界強度シミュレーションシステムのCAE強度解析により徹底検証して最適な設計を実現。その軽快なキャストフィールはまさに「AIR」の名にふさわしい。
■エアブレーキシステム
極めてバックラッシュが少なく、アキュラシー性能に優れてストレスフリーな使い心地のブレーキシステム。
軽量インダクトローター構造と軽量スプールとの組み合わせで、スプールユニットとしての回転レスポンスが大幅に向上。
オン&オフがハッキリした効きの良いマグブレーキとの相乗効果を狙ったセッティングで、フルキャスト時にはしっかりブレーキが効くが、ピッチング等の低回転時にはインダクトローターが飛び出さず低弾道で撃ち込める。つまり小さい力でもスプールがスパッと立ち上がり、力まなくても驚くほどルアーがよく飛び、逆に力みにより発生するバックラッシュゾーンに対してはきっちりブレーキがかかる。
結果、同ブレーキ設定で、ピッチングとキャスティングが高レベルで両立する快適さをもたらす。(写真は「SS エア」のスプール)
■80mmクランクハンドル&ZAIONスタードラグ
スタードラグは30mmの大径ロングアーム仕様。アーム先端がリール本体に近接しているため、中指でスタードラグを弾いてラインスラックを取る 「ワンハンドフリップ」 が容易に行える。素材のZAION(ザイオン)は高密度にカーボン繊維が織り込まれたカーボン樹脂で、重量比強度でマグネシウムを上回り、高剛性かつ軽量、さらに金属と異なり腐食に強いという理想的な特性を持つ。
その他の機能・仕様
機能・仕様特徴
スーパーメタルフレーム
スーパーメタル(高強度アルミ)製のフレームで、リーリング時のねじれに対する剛性が高く、パワーロスを減少させて力強い巻取りを可能にする。
スピードシャフト
スプールフリー時にスプールとシャフト部が分離される構造で、シャフトレスにより高い回転性能が得られる。
UTD(アルティメットトーナメントドラグ)
独自のカーボンワッシャーとグリスを採用して、効き始めの食い付きを解消。スタードラグで任意にセットすればムラなくスムーズにラインが滑り出し、不意に魚が突進した際にも滑らかに追従してラインブレイクを防ぐ。
ドラグ調整クリック
ドラグ調整時にクリック音が鳴る機構。
シャワー洗浄
流水による水洗いが可能。(洗浄後はオイル注油など取扱説明書に沿ったメンテナンスが必要です)
アルファスエア
アイテム 巻取り
長さ
(cm)ギヤー
比自重
(g)最大
ドラグ力
(kg)標準巻糸量
フロロ
(lb.-m)ハンドル
長さ
(mm)ベアリング
(ボール/
ローラー)メーカー希望
本体価格
(円)JAN
コード5.8R 58 5.8 165 4 8-50 80 6/1 37,600 060318 5.8L 58 5.8 165 4 8-50 80 6/1 37,600 060325 7.2R 71 7.2 165 4 8-50 80 6/1 37,600 060332 7.2L 71 7.2 165 4 8-50 80 6/1 37,600 060349 出典:https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/bait_rl/alphas_air/
管理人的に気に入ったのがソルト対応であること。ベイトフィネス機としてキャスト性能ではSS AIRの方がいい、という意見も見かけたが、淡水専用というのが少し引っ掛かっていた。
多分使わないかもだけどもしかしたらライトロックフィッシュに・・・とかいう思いがあったからである。
先に買ったスーパーエランは淡水専用だったので、2台続けて淡水専用機はちょっと・・・という感じ。
と言いつつ、結果3年近く使ってるけど一度も海では使ってないんだけどね。
外観など
後発であるアルファスCTと形は同じ。コンパクトなボディと、黒をベースに随所に赤メタリックが入ったデザインはシンプルでカッコいい。
最新モデルでも通用するということは、それだけ完成されたデザインであると言える。
前から↓
後ろから↓
横から(ブレーキダイヤル側)↓
横から(ハンドル側)↓
上から↓
下から↓
安心の日本製。リールフットの裏にMADE IN JAPANの記載あり。
サイズ感
アルファスCTと比べるとこんな感じ。
スプール周り以外はほぼ一緒。
ハンドル長さも同じ。
タトゥーラSV TWと並べるとこんな感じ。
スーパーエランと並べるとこんな感じ。
重量
本体重量
カタログスペックで165gだが、実測は168.3g
まあ3.3gは誤差&グリスの重さくらいかな。
アルファスCTと比較して約5g軽い仕様。
ちなみにスーパーエランはマグネシウムボディのお陰で更に軽い152g。
約13gの差だが、だからといってアルファスの方が重くて使いにくいとか思ったことは勿論ない。
スプール重量
スプール単体だと9.6g。しかもこれはベアリング込の重さなので回転部の重さという点では更にもう少し軽い。
そのお陰で軽量ルアーを快適に投げる事ができる。
ちなみにアルファスCTのスプールがなんとビックリ9.5gなのだが、直径がアルファスエアの方が大きいので、同じ重さでも少ない回転数でよりたくさん糸を出せる、という点でアルファスエアの方が有利である。
まあ軽量ルアーを使うという点で負けたらもうアルファスエアの立場がないんだけどね。
スプール周り
スプール径
Φ32mmのG1ジュラルミンスプールを搭載。
メカニカルブレーキ
メカニカルブレーキはゼロにするのが基本。という事でスプールが左右にカタカタしないギリギリに設定。
ちなみにノブはクリック音のするタイプではない。
糸巻量
フロロlb-m:12lb-40m、8lb-50m
管理人はフロロかナイロンの8lbを50m巻いて使っている。
巻いてみると↓の感じ。
この場合のスプール重量は11.6g。
12lbを50m巻いたアルファスCTのスプールは13.9gだった。
糸の重さ分の違いだが、軽量ルアーを投げる時は結構効いてるように思う。
ロッドに取り付けた感じ
ロープロファイルで手のひらにすっぽり収まる。片手でドラグノブを弾いて回す事もできる。
巻き心地
巻き心地は軽快&滑らか。
ミリオネアCTなんかと比較してしまうと少し巻き心地が落ちるがそれは仕方ない。巻き心地の滑らかさで言うと、ミリオネアCT>アルファスCT=アルファスエア>タトゥーラSV、という所かな。
飛距離
飛距離については何個か投げた所↓のような飛距離になった。
プロップダーター 8.3g :約27m
ドッグX コアユ 5.6g:約32m
X-48 アクロバットF 2.7g:約19m
ハドルミノーハード 3.3g:約19m
やはり2g~3g台のルアーが普通に投げられるってのがいいね。
5gくらいのやつなら30mくらい飛ぶし、スモールプラッギングが捗る。
トラブルの有無
3年近く使っているがトラブルらしいトラブルは無し。メンテナンスもちょっとした掃除とオイル補給くらいである。
実釣にて
主に小型プラグやスモラバなどに使用している。
↓はハドルミノーハードでの釣果。
小型ルアーをしっかり投げられて、スピニングよりパワフルに寄せる事ができる。
逆に重いルアーも1/2ozくらいまでは扱えるので、コレ一本でおかっぱりなんて事も結構アリだと思う。
バックラッシュしにくさ、という点ではタトゥーラSV TWの方が上かな。アルファスCT SVと比較すると一緒くらい。やっぱりTWSの効果って結構あるのかね。
まとめ
やはりベイトフィネス専用機なだけあって、軽量ルアーを扱うには持ってこいである。
8lbラインとMLアクションのロッドで3g くらいから普通に投げられると思う。
もっとラインを細くして柔らかいロッドと組み合わせれば1g台のルアーも投げられそうなので、トラウト用としても使ってみたい。