渓流ルアーの中で最もよく釣れると言っても過言でないのがインラインタイプのスピナーであるスミスのAR-S。
ブレードの立ち上がりが抜群に良く、引ける距離の少ない狭い渓流であっても結果を出してくれる。
個人的には2.1gの物が一番好きなのだが、良く釣れるからなのか近所の釣具店でも在庫が無い事が多い。
無ければ自分で作るしかない・・・とう事で今回はAR-Sっぽいインラインスピナーの自作に挑戦。
一応それらしいものができたので作り方をまとめてみようと思う。
スピナーの自作に必要な材料
必要な材料は以下の通り。
・インラインタイプのブレード
・ワイヤー
・スイベル
・ビーズ
・バレットシンカー
・スプリットリング
・フック
今回はAR-Sの2.1gぽさを目指すという事で、それぞれに必要な条件をまとめてみる。
ブレードについて
AR-Sの2.1gのブレードのサイズは#2。(ブレードに2って書いてあるしね。)
ブレードの長さは約22mmくらいなので、選ぶ時は長さが同じくらいの物を選ぶとよい。
ちなみに今回購入したのはコレの#1と#2↓
ワイヤーについて
AR-Sのワイヤー径は0.7mm~0.75mmくらいだった。
なので出来たら同じ径の物を用意したかったが・・・とりあえず手元にあったのはダイソーの0.55mmのステンレス線。
今回はこれでいってみようと思う。
ホントはバネ線の方がいいんだけどね。
スイベルについて
ワイヤーにスイベルが付いているものも売ってはいるが、コスパと入手性を考えるとスイベルは別で買った方が良い。
同じサイズのものというと・・・パワーステンスイベルの10番が良い感じに近いサイズ。
比べるとこんな感じ↓
ビーズについて
AR-Sのビーズの径を測ってみたら約2.5mmだった。
なので2.5mmのものを・・・と思ったが無かったのでとりあえず3mmの物を使用することにする。
バレットシンカーについて
バレットシンカーが一番お手頃でそれっぽい形なので今回はコレを使用。
サイズは1.8gなのでもろもろ合わせて最終的には2g台になるハズ。
スプリットリングについて
AR-Sには付いてないが、フックが交換できる方が何かと便利なので付けてみる事に。
サイズは0号が良いかと。
フックについて
フックは袋が無かったが確かオーナーのシングルフック S-55Mの#6だったような・・・
とまあ、アチコチに妥協が見られるが、これらを使って作っていこうと思う。
スピナーの自作に必要な道具
最低限必要な道具はこんな感じ。
先丸ペンチ
アイを成型するのに使用。コレを使うとキレイに丸く曲げることができる。
ちなみにダイソーで購入。
ラジオペンチ
先丸ペンチで丸めた先の部分を巻きつけたりするのにあると便利。
ちなみにダイソーで購入。
ニッパー
ワイヤーをカットするのに使用。
勿論ダイソーで購入。
スプリットリングプライヤー
スプリットリングを付けるのに使用。0番は小さいのであると便利。
これもダイソー・・・ではなく、コレは釣具店で購入。コーモランのが安くておススメ。
スピナーの構造について
基本的には、シャフトとなるワイヤーに対して、上から順にスイベル→ブレード→ビーズ2個→ボディ(シンカー)→フックの順で並んでいる。
構造については基本コレを踏襲する事にする。
作り方
ワイヤーをカットする
まずはワイヤーを10cm程度にカット。最終的に数センチ余るが、あまりコレをギリギリの長さにしてしまうと作業性が悪いので、そこそこの長さを確保するほうが良い。
10mで100円のワイヤーなので10cmだと1円だしね。
フック側のアイを成型する
どっちから作っても良いようには思うが、個人的には最終的な前のアイの位置をブレードに合わせて決めたいので後ろから作る。
先丸ペンチで輪を作った後に、ラジオペンチで1周ほど巻き付けてカットする。輪の直径は3mmくらい。
シンカーを通す
アイができたらシンカーを通す。
これは普通に通すだけ。
ビーズを通す
シンカーに続いてビーズを通す。ビーズの数は2個。
通すとこんな感じ↓
ブレードを通す
ブレードを通す。ここでブレードがスムーズに回るか確認しておくと良い。
前アイを途中まで作る
まずはアイの位置を決めて、↓のような形を作って一旦止める。
位置については↓の写真のように、縦にしてシンカーやブレードが下に下がった状態でアイがブレードに干渉しない位置にする。
スイベルを通す
位置が決まったらアイを閉じる前にスイベルを通す。
アイを閉じる
スイベルを通したらアイを閉じる。ここまで来たらほぼ完成と言ってもいい。
スプリットリングを付ける
今回はスプリットリングを経由してフックを付ける。
フックを付ける
最後にフックを付けたら完成!
できあがり
完成するとこんな感じ↓
お手本のAR-Sと比較すると・・・なかなか見た目は近い感じになった。
まあブレードさえ似てれば見た目は似るに決まってるんだけど。
ちなみに重量は2.9gと、ほぼ3g近くなった。まあこれはこれで飛距離が出るからいいか。
派生バージョンを作ってみる。
ゴールドブレードに赤針の組み合わせ。
後は#1ブレードVerを2個と、#2ゴールドブレードを1個。これらはダブルフックを直結して全長をコンパクトにしてみた。
1個あたりの価格
とりあえず最初に作ったやつで計算してみると、
ワイヤー:1円
スイベル:16円
ブレード:59円
ビーズ:2円
シンカー:13円
スプリットリング:9円
フック:27円
合計:127円(税抜)
なかなか安くできたと思う。
泳がせてみた感じ
ちょっと風呂場で泳がせた感じでは、狭い風呂場でも十分にブレードが回る事がわかった。ただ一方で、AR-Sの方がより遅い速度で引いてもブレードが回る事も判明。
理由として考えられるのが、ブレードの形状。
AR-Sはブレードのフチの片方に窪みが設けられているので、それによってブレードの立ち上がりがより良くなっているのではと考えられる。
なので、よりシビアな状況ではAR-Sを使って、そこそこの速さで引ける時は自作、という使い分けがいいかもしれない。
まとめ
今回は5個作って1時間くらいだったので、割と短時間で作れることがわかった。
ビーズの色、シンカーの色、模様、フックの種類などなど、自作ならではで作れるパターンがあると思うので、色々試してみようと思う。