2022年にスピンキャスト界最速クラスのSniperをリリースしたProfishiency。
スピンキャスト界に新たな風を吹かせてくれるメーカーとして期待しているのだが、2023年も驚きの製品が同社からリリースされた。
それが今回紹介する“Tiny but Mighty” Spincast Pocket Combo。
おそらく世界最小サイズと思われるスピンキャストリールとインターラインロッドとのセットというなかなか攻めた仕様の組み合わせとなっている。
おもちゃみたいな大きさだが果たしてちゃんと使えるのか・・・見て行きたいと思う。
メーカーHP情報
“Tiny but Mighty” Spincast Pocket Combo
DESCRIPTION
Think small!! This Tiny but Mighty combo is designed to take absolutely anywhere. And yes….it actually works! The ProFISHiency “Tiny but Mighty” Spinning Pocket Combo brings tiny and fun to a new level. This tiny set up features a quality tiny spincast reel with a 2.8:1 gear ratio, double anodized aluminum nose cone, aluminum handle with dual knobs, and pre spooled with 3lb monofilament. The 20″ inline Tangle-FREE rod retracts down to 14.5″ for easy storage. Perfect for a quick cast anywhere, anytime!
SPECIFICATIONS
- 20″ InlineTangle-FREE Telescopic Rod
- Retracts to 14.5″ for easy storage
- Double Anodized Aluminum Cone
- Micro Spincast Reel with 2.8:1 Gear Ratio
- Pre-Spooled with 3lb LIne
- SG is Silver and Gold, BLK is Black
Model Length Retracted Length
Retrieve Gear Ratio
Inches per Turn(in) Bearings Monofilament Capacity(lb/yd)
Pre-Spooled Line Test(lb)
Price TINYPCSG – Silver/Gold 20″ 14.5″ Right 2.8:1 13 Bushings 3/40 3 $24.99 TINYPCSG – Black 20″ 14.5″ Right 2.8:1 13 Bushings 3/40 3 $24.99
グリップからオフセットされたロッドの中心に直接リールからのラインが通るアグレッシブなデザインが特徴的。
シルバーと黒の2種類があって、黒を頼もうとしたら品切れだったのでとりあえず今回はシルバーを購入。
価格は$24.99とお手頃なのだが、今回はメーカー直販サイトから輸入代行サービスを経由して輸入したので結構な金額になってしまった。
外観など
購入時の状態はこんな感じ↓(上の黄土色のはMicro Sniperで、今回紹介するのは下の小さい方。)
黒いシートに結束バンドで固定されていた。安いものなので、おそらくこのまま何個もぶら下げて販売されているのだと思う。
結束バンドを外すとこんな感じ↓
長さは収納時で38cmくらい。
ティップが1段伸びるのだが、伸ばすと52cmくらいになる。
リールは小さいけどアルミ製のフロントカップを備えているので意外としっかりして見える。
リール単体だとこんな感じ。ほんとに小さい。
左から順に、Tiny but Mighty、Micro Sniper、Sniper。
2000番のスピニングと並べるとこんな感じ↓
リールシートは普通のリールと構造は同じだが、サイズが小さいので独自の規格になっている。
リールの上部にはドラグダイヤルが。
その先のラインを通す穴はこんな感じ↓
先端にはセラミック製のガイドが付いている。
持ってみると改めてその小ささと軽さに驚く。
重量について
重量は全体で106.6g。
リール単体だと57.7gとなっている。
リールの構造
フロントカップを外してみるとこんな感じ↓
サイズは小さいものの、基本的な構造は普通のスピンキャストと変わらない。
ローターはこんな感じ↓
ピックアップピンはステンレス製?の物が1本。
ローターを外すとこんな感じ↓
スプール径は約20.3mm。
ラインを外すとこうなっている。
また、フロントカップを外すと駆動部とリールフット部も離れる仕組みになっている。
小さいけどちゃんとしたフェースギアが付いている。
アンチリバースはラチェット式。
流石にベアリングは入っていない。
ロッドアクション
短いロッドは棒のように硬い。
かなり頑張って引っ張ってこんな感じ↓
曲がりすぎるとロッド内部にラインが擦れるので仕方ないのかもしれないが、キャスト時に溜めが効かないので投げにくく、ファイト時も魚の動きを吸収してくれなさそう。
ラインの通し方
この黒い蓋を外すと・・・
中にラインを通すようの道具が入っている。
これにラインを結んで、ロッドの中を通す事でラインをスムーズに通す事ができる。
ラインキャパシティについて
ナイロン1号を巻き直してみたら25mで丁度いい感じだった。
なので遠投する用途には使えないと思う。(その前にそんなに飛ばないと思うけど)
管理釣り場で使ってみた
とりあえず管理釣り場に持ってきてみた。
やはりロッドが短い&硬いのでキャストしにくく、飛距離もあまり出ない感じだった。スプールが小さくて巻き癖がきついので1g台のルアーとかだとクラッチを切ってもスッと落ちてはいかないくらい。
そんなわけで、2.5g以上くらいが投げやすい感じだった。
巻き取りについてはハンドル1回転あたりの巻き取り量が14cmくらいしかないのでかなりしんどかった。クランクをまともに泳がせるだけでも全力に近い速度で巻かないといけない。
(メーカーHP記載の13インチ/回転は何かの間違いかと思う。ギア比も本体に付属の紙には2.55:1って書いてあったし。)
幸先良く1投目からヒットしたものの巻き取りが遅くてなかなか寄ってこず、ロッドもしならないので魚の首振りを吸収してくれず・・・でバレてしまった。
その後もバイト、ヒットはあるもののなかなかキャッチまでには至らず。バーブレスフックとの相性は最悪といってもいいように思う。
その後、足元にボトム系ルアーを落として目視でフッキング→鬼巻きでキャッチ、というパターンで3匹釣る事はできたが、このタックルで釣るのはかなり難しい事がわかった。
評価できる点としては、ドラグが以外と滑らかに動作する事と、ライントラブルが無かった事くらいかな、と思う。
実釣動画
初釣行の様子はこんな感じ↓
まとめ
このサイズ感で釣りができる事自体は素直に褒め称えたい。コンパクトに収納できるし、収納時に周囲に引っかかるような突起もないので、ホントに気軽に鞄に放り込んでおけるセットだと思う。
ただ、実釣能力に関してはあまり期待してはいけない。ロッドが曲がらないのと巻き取り速度が遅い事の組み合わせで、投げる、巻く、魚とのやりとりすべてが大変な作業となる。
でもそこを乗り越えて釣るのも一つのロマンだと思うので、我こそは!と名乗りを上げる変態アングラーにおススメしたいコンボである。
まともに使うならバーブありフックでの小物のエサ釣りなんかが合ってるかな・・・