【インプレ】アブガルシア 506MK2 アンダースピンキャストリール【アンダースピンの完成形?】

スピンキャストリール
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ここしばらくの間に10台以上のスピンキャストリールを購入して、一通りスピンキャストリールの事がわかってきた気がする今日この頃。

圧倒的な手返しの良さが売りな一方で、どうしてもフロントカップとローターでラインを挟んで保持する事によるラインのつぶれや、フロントカップの小さな穴を経由することで飛距離が落ちる事などが気になったりもする。

そういったデメリットを構造的に解決していると思われるのが今回紹介するアブの506MK2

他のスピンキャストリールとは一線を画する大口径の開口部が特徴のリールである。この構造によってラインの放出抵抗を押さえつつも、スプール周りでラインが暴れるのを防いでくれるといった構造になっている。

また、キャストする時はスピニングと同様に人差し指にラインを掛けて投げるのでラインがつぶれたり、といったトラブルもない上に片手で、しかもワンタッチでラインが拾えるようにできている。

こんな画期的なシステムがいつから・・・と思いきや、このリールの基本的な構造は1961年にリリースされたAbu 505の時点で完成されていたというのだから驚きである。

今は日本での正式な取り扱いは無いが、UKのアブのホームページには現行モデルとして掲載されており、海外タックルを取り扱っているショップやアマゾンなどでも買う事ができる。

輸入にかかる費用のお陰で割高感は否めないが、唯一無二とも言えるそのデザインと機能からすると一度は使っておいた方がいいのではないかと思えるリール。

そんなアブの506MK2をインプレ。

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メーカーHP情報

ABU GARCIA® MKII 506

MODEL#1262685

DESCRIPTION

We have linked the name and cosmetics of this reel to the famous original 506 The 706 was proved to be the best selling UK ABU reel for several years and by using our engineers and consultants we have made some key changes to improve the reel further and becoming 506 MKII! – New handle assembly is more secure and the syncro drag is more efficient (added carbon washers) – Improved gear components have made the reel feel smoother and more powerful – Improved the gear lock design – now the pin secures the gear without damaging it – Added arrow on the reel rotor to help show the correct direction to remove – Improved the push button / pin release mechanism. Is now more positive and reliable – same original 506 – New ceramic coated line pin that reduces ware and increases winching power – Improved the chenille quality so it works correctly

DETAILS

・Advanced Polymeric body with aluminium front cone
・On / Off instant anti-reverse switch
・Supplied with 3 x shallow, 1 x deep spool, Deluxe reel case
・Ultra smooth syncro drag
・Saltwater protected

 

ABU GARCIA® MKII 506


MODEL # 1262685

REEL HANDLE POSITION GEAR RATIO RETRIEVE RATE BEARING COUNT WEIGHT
Left 3.9:1 25.5″ | 65cm 4 288.0

MORE SPECIFICATIONS

MAX DRAG : 10lb | 4.5kg

REEL SPOOL MATERIAL : Polymeric

DRAG TYPE : Central Drag

REEL SIZE : 506

出典:http://www.abugarcia-fishing.co.uk/

アブガルシアUKのHPからの情報。

ボディは樹脂製でフロントカップはアルミ製。インスタントアンチリバース搭載。

面白いのがシャロースプール3個とディープスプール1個が付いてくるという点。予備1個付きの計2個、というパターンはよくあるが、計4個付いてくるのはかなり珍しい。

また、ドラグシステムがシンクロドラグという独特の機構なのも特徴の一つ。

左ハンドルモデルしかないというのもなかなか珍しい。

ハンドル1回転あたりの巻取り量は65cmとスピンキャストの中では多めで、重量はやや重めだがなんとか300gを切っている。

スペックだけを見るとそこまで特筆すべきところもないのだが、やはり使用感が独特なので、一回使って見ないとその魅力が伝わりにくいような気がする。

(メーカーHPに動画とかがふんだんにあればイメージしやすいんだけどね・・・)

パッケージ

パッケージはこんな感じ↓単体だと伝わりにくいが結構大きく、パンパンに膨らんでいる。

膨らんでいる理由は開けてみると明らかに。

なんかカメラでも入ってそうなケースが箱いっぱいに詰まっている。

取り出すとこんな感じ↓

中身は本体(スプール1個内蔵)、スペアスプール3個、スペアのモール、取扱説明書。

こういうケースが付いてくると保管する時に傷が付きにくくて良い。

本体を袋から出すとこんな感じ↓

第一印象は「意外とデカっ!」という感じ。フロントカップ径が大きいのでそう感じるが、使ってみるとそんなに大きさは感じなかった。まあ慣れれば気にならない、というところかな。

ちょっと気になるのが取説の”DOUBLE PICK-UP PIN SYSTEM”の記載。現物はシングルピンなのだが・・・何かの間違いなのだろうか。

外観など

左から↓

左斜め前から↓

前から↓

右斜め前から↓

右から↓

右斜め後ろから↓

後ろから↓

左斜め後ろから↓

上から↓

下から↓

フロントカップが目立つ一方で、ボディはシンプルな楕円形。

ネジが見えないスマートな造りにアブのシンボルである紋章があしらわれたデザインがカッコイイ。

ボディ側だけ見ると若干チープにも見えるが、フロントカップの金属感でフォローされているのでトータルではそこそこに所有感もある。

サイズ感

2000番クラスのスピニングと比較するとやや大きく感じる。

↓は17エクセラー2004Hとの比較

サイズ感的には2500番くらいが近いと思われる。

↓は15レブロス2506との比較。

重量

カタログスペックでは288gとの事だが、実測は298.2gとやや重め。

アンダースピンの場合はスピニング同様ロッドの下にリールが来るので、ベイトロッドに乗せるスピンキャストリールと比較すると重さは気になりにくい。

なので300gを切っていればまあ許容範囲内かと思う。

ライン放出の仕組み

リール先端の黒い突起を押すとピックアップピンが退避してラインをリリースする仕組みなのだが、文字では伝わりにくいと思うので動画にしてみた。

動画:約6MB

突起を押すとラインがリリースされ、自動的に人差し指に掛かるようにできている。スピニングと違ってベールを起こしてラインを拾う必要が無いので、片手で操作できる上にかかる時間も短い。

フロントカップを外して同じことをするとこんな感じ↓(動画:約3MB)

ちなみに巻取り方向の関係上、左手で操作しようとすると指の甲の方にラインが来るので片手では掴めない。(動画:約3MB)

そんなわけで、右投げ左巻きがスタンダードな使い方、という事になる。まあ若干手返しが悪くなるが、両手で操作すれば左投げもできるけどね。

ハンドルについて

ハンドルはシングルハンドルで長さは50mm。

ドラグダイヤルが中央にあるので若干短く見えるが、丁度いい長さである。

ドラグについて

シンクロドラグというちょっと変わったドラグシステムを搭載。

基本的なドラグシステムとしてはベイトリールのようにハンドル側にドラグワッシャーが入っているタイプ。

ラインが出る時はスプールは動かずローターが逆転してラインが出るので、ラインがヨレにくいというメリットがある一方、ローターとハンドルの回転方向が異なる関係で巻取り時のドラグ力がローターが空転する時のドラグ力と比較して小さくなるという欠点がある。

魚が引いた時に適度にローターが逆転するように設定すると、ハンドルが空転して全然巻けない、という事になるのだが、これを解決するのがシンクロドラグ。

巻いている時のドラグ力が100%、ハンドルを1/4回転逆に回した時のドラグ力が50%になるという仕組み。これにより、巻くときは力強く巻けて、ヤバイと思ったらハンドルを回してラインを出す、という事が可能になる。

スプールが回るタイプのように巻き続けてやりとりするのには向かないが、なかなか面白い仕組みだと思う。

フロントカップを開けてみる

フロントカップは反時計回りに少し捻ると取り外す事ができる。

フロントカップ内側はこんな感じ。綺麗に磨かれており、バリなどは無い。

ローターはステンレス製でピックアップピンは1本。

ピックアップピン材質はセラミックっぽい。

ローターは時計回りに回すと外れる仕組み。回転方向が書いてあるのが親切。

尚、外す時はボディ右側にあるボタンを押しながら外すようにできている。

で、外してみるとこんな感じ↓

スプールについて

スプールは樹脂製。スプールもワンタッチで外す事ができる。

スプール径は53.4mmくらい。かなり大き目のスプールである。

ギア比が3.9:1なので、ハンドル1回転あたりの巻取り量は最大で65cmとカタログ通り。

スプール幅は10.5mmといったところかな。

スペアスプールだが、新品をそのまま付けたら少し不具合が。

モールがちょっとでも出っ張っていると、ローターがうまく回転しない。

元々のクリアランスがシビアなので、かなりモールを押し込まないといけないので注意。

ラインを巻いてみた

とりあえず近くにあった上州屋のJSYライン1.5号をシャロースプールに巻いてみた。

ラインキャパシティは3lb-100mとのことだったので1.5号 = 6lbなら50mってとこかと思いつつ巻いてみたら、やはり50mちょいでいっぱいになった。

58mでこんな感じ↓

スプールが前後するオシュレート機能搭載なので、かなり綺麗に巻ける。スピンキャストでオシュレート機能があるモデルは限られているのでありがたい。

スプールが引っ込んだ状態はこんな感じ↓

ギア周りについて

ボディには見た感じネジなどが無い。サイドプレートを外す場合は↓の画像の銅板の左側と下側に映っている2本のネジを外すと取れる仕組み。

外すとこんな感じに。

シンプルにドライブギアとピニオンギア、それとスプールを前後させるための部品の3点が並ぶ。グリスアップは簡単にできる。

サイドプレート側にはギアを外側から押さえる部品のみ。

ロッドに付けてみた&投げてみた

とりあえずズームサファリと合わせて近所の川で試投。

ボタン操作が片手でできるのでかなり手返しが良い。また、ライン放出口が人差し指に近いのでフェザリングがしやすく、飛距離の調整もしやすい。

ラインの放出もスムーズで飛距離もバッチリ。3gのスピナーが狙った所にバシバシ投げられる。

フロントカップの開口部の口径が大きいからか、巻き取る時の抵抗も少なく、軽やかな巻き心地。この点は似たような構造だが開口の狭いアンダースピンUS 120XDと比較すると段違いにスムーズ。

回転のブレもなく、スピナーが回ってるかどうかといった情報が手に取るように伝わってくる。巻取り速度も問題無し。ほぼ欠点が無いと言えるのではなかろうか。

唯一気になる点としては、ラインをリリースするボタンを押す動作に慣れないので右手人差し指が疲れるという事。これはまあ指を鍛えるしかないかな。

渓流で使ってみた

川幅狭めの小渓流で使ってみた。

ロッドは4.8ftのショートロッドとの組み合わせ。シンキングミノーオンリーで釣り上ってみた。ラインはナイロン4lb。ルアーはリュウキ38S。

2.8gのリュウキを狙った所にスムーズに投げられる。トラブルも全くなく、快適な使い心地。巻取り速度も十分。着水と同時に巻取りを開始し、流れの中を軽快にトゥイッチできた。

結果、サイズは小さいもののヤマメをキャッチする事に成功。

ドラグを使うシーンは無かったが、渓流でも十分使える事が分かった。

バス釣りで使ってみた

ULのスピニングロッドとの組み合わせ。スピニングの代わりとしてライトリグを投げてみた。

やっぱりダウンショット等と相性が良い。片手で操作できるので手返しは抜群。

ラインをフリーにするのがボタン一つでできるので、浮きゴミを乗り越えて落とし、乗り越えて落とし・・・がスムーズにできる。

結果、30cmないくらいのバスを2本キャッチ。

シンクロドラグを作動させてみたが慣れないと結構難しい。

ダブルハンドル化してみた

オーバーヘッドで投げると時々勝手にピックアップピンが出てしまうので、ダブルハンドル化してみる事にした。82mmのアブ・ダイワ用ハンドルを購入して穴を拡大する。

↓純正ハンドルとの穴サイズの比較。かなり大きいので地道に削る必要がある。

まず7mmくらいの丸穴を開ける。マジックで書いた線は純正ハンドルの内側をなぞったもの。

後は根気よくヤスリで削ったら完成。

仕上がりはこんな感じ。

ストレートハンドルでフロントカップとのクリアランスはこれくらい↓

オフセットハンドルだとフロントカップに干渉するかもしれない。

ホントは黒のハンドル本体+黒EVAノブがデザイン的に合うかな、と思っていたのだが、シルバー+コルクノブでも思ったより悪くなかった。

見た目はなかなか良い感じだと思う。

機能的にはオーバーヘッドキャストでのトラブルもなくなり、ハンドルを回すのも少し早くなった。

重量は増えたけどね・・・

しかし、渓流デビューさせてみたら重さは特に気にならず。無事ヤマメをキャッチする事に成功。

まとめ

ちょっと使ってみたところかなり使い勝手が良い事に気づいた。ここまで良くできたリールが日本であまり普及していないことが不思議である。

まだ大物は釣れてないのでシンクロドラグの実力が定かでないが、スペアスプールもあるのでバス用と渓流用で活用していこうと思う。

ちなみにこのリールを手にしたからには一度はやりたいのが釣りキチ三平の谷地坊主持ち。グリップエンドを脇に挟んでリール自体を掴んで投げるというやり方だが・・・ほんとにこんなんで投げられるのかな?

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