先日買ったアルファスAIR TWだが、かなり尖ったスペックで、個人的には細目のラインと組み合わせてトラウト用にしたいと考えている。
細いラインと組み合わせるならドラグの出具合が把握できた方が良いのでドラグクリッカーを追加したい所。
そこでネットを調べてみると、ありがたい事に自力で追加した先人たちがいて、パーツ番号、取り付け方法も紹介されていた。
すると思ったより簡単そう&費用も掛からなさそう、という事で自分でもやってみる事に。
用意するもの
ドラグクリッカー部品
必要なのはアブのREVO ALC BF7のドラグクリッカー部品。
49番がギザギザした金属板で、50番がそのギザギザに当たる事で音が鳴る仕組み。48番はカーボンクロスのドラグワッシャーで、ドラグ機能を働かせる為に使用。
回転方向が決まっているので注意が必要で、アルファスAIRが左ハンドルの場合はREVOの右ハンドルモデル、アルファスAIRが右ハンドルの場合はREVOの左ハンドルのパーツを使用する。
必要な数量は、48番×2個、49番×1個、50番×1個。
釣具店でこれらの番号を伝えて取り寄せをお願いする。
工具類
今回使った工具はこんな感じ↓
・マイナスドライバー:ハンドルナットの回り止めプレートを外すのに使用。
・ラジオペンチ:50番のイヤーワッシャーの不要部分を折るのに使用。
・六角レンチ(2.5mm):サイドプレートを外すのに使用。
・モンキー:ハンドルを外すのに使用
基本的にラジオペンチ意外は分解に必要な工具で、ドラグクリッカー追加に特に必要なのはラジオペンチのみ。
接着剤、グリス他
接着剤はゼリー状瞬間接着剤を使用。
ドラググリスはシマノのDG-01。
あとは綿棒と、クリック音を鳴らす部分に塗る普通のグリスがあればOK。
ドラグクリッカー追加作業
分解作業
まずはブレーキ、スプールを外し、続いてハンドルを外す。
六角レンチで3か所のネジを外し、ドライブギア側のサイドプレートを外すとこんな感じ。
↓の純正のドラグワッシャーは使わないので取り外し。
イヤーワッシャーの加工
イヤーワッシャーはこんな感じ↓
ドライブギアに乗せてみると、2か所程はみ出た部分がある。
本来はこの2か所がギア側の溝に入って回り止めとなるのだが、アルファスのギアには当然それ用の溝は無い。
なので選択肢としては、
①ギアに溝を掘って回り止め機能を追加
②はみ出しをカットして瞬間接着剤で固定
の2つが考えられる。①の方が後々イヤーワッシャーの交換ができるというメリットがあるが、加工に失敗した場合のダメージがデカいので、今回は①を採用。
ラジオペンチで出っ張りを挟んで、曲げて戻してを繰り返して折り取る。
するとドライブギアにピッタリ収まる。
続いて音を鳴らす部分の調整。そのままだと当たりがきつ過ぎるようなので、ラジオペンチで少し寝かせてやる。
とりあえずこれくらいでいいのかな。
イヤーワッシャーの取り付け
準備ができたら双方を洗浄、脱脂。
続いてゼリー状瞬間接着剤を塗布。
そしたら中心がずれないように気を付けて接着。
ドライブシャフトに通した方が位置は合わせやすいが、はみ出した接着剤がシャフトに着かないように注意。
組み立て
接着剤が乾いたら組み立て。ドラグワッシャーと音出しのギアを使う。
まずはドライブギアをセット。
続いてドラグワッシャーを1枚。
音出しワッシャーをセット。
ドラグワッシャーをもう1枚。音出しワッシャーは空転しないのでこのドラグワッシャーは無くてもいいかもだが、コレが無いとイヤーワッシャーの突起が元の部品に当たるかもなので一応入れておく。
後はドライブギアと音出し歯車に普通のグリスを注油し、元通りに組み立てれば完成。
但し、戻す時には↓の写真の左側の小さいワッシャーを取り外す。これによってぶ厚くなった分のクリアランスを確保する。
ドラグ音について
実際のドラグ音はこんな感じ↓(動画:約2MB)
ちょっと動画の圧縮の都合で音が変わってるかもしれないが、音質としては金属が擦れる事でカチカチと音がする。
使ってみた感じ
エリアトラウトで使ってみた。
実際に魚を掛けてみたら、無事ドラグが鳴ってくれた。
ドラグを鳴らしたいが為に敢えて緩めにしていたのでなかなか寄って来ずにバラしたり、というハプニングもあったが、クリッカーとしては十分に機能している事がわかった。
まとめ
無事にアルファスAIR TWにドラグクリッカーを追加する事ができた。これで益々細糸でのファイトがしやすくなるというところ。
ただ、クリッカーの分だけ抵抗が増すのには注意が必要かもしれない。イヤーワッシャーの当たりと潤滑の調整でどうにか、といった所かな。