スピンキャストリールを使い出して数か月。最初に何種類か見た中で結構良さげだな・・・と思いつつもオメガプロと被りそうだったので一旦スルーしたのだが、やっぱり気になって追加購入したのが今回紹介するフルーガーのプレジデント。
フルーガーと言えば日本ではあまり馴染みが無いが、ベイトリールではお世話になった事があり、国内2台メーカーと比較しても引けを取らない品質だった。なのでフルーガーが作ったスピンキャストリールというのは品質面で結構期待できると思う。
で、プレジデント(PRES6SCX)の仕様はというと、メタルフレームに5ボールベアリング仕様、インスタントアンチリバース搭載で重量は250g弱と、結構バランスの取れたスペックが特徴のリールとなっている。
そんなフルーガーのプレジデント スピンキャストをインプレ。
メーカーHP情報
まずはメーカーHP情報をおさらい
Pflueger® President® Spincast Reel
Description
Our most premium line of spincast reels are sure to please the spincast enthusiast in your family.
Details
- 5 Bearing System
- Aluminum Frame
- Aluminum Cone
- Dual Titanium Pins
- Instant anti-reverse
- Spool Applied Drag
- Aluminum Handle
- Soft Touch Knob
- MC and MS have single pick-up pins
MODEL PRE-SPOOLED YD/LB MONO CAPACITY YD/LB GEAR RATIO RETRIEVE RATE WEIGHT(oz) BEARING PRES6USCX 6lb | 2.7kg 145/4 90/6 70/8 3.4:1 14.5″ | 37cm 9.00 4/1 PRES6SCX 6lb | 2.7kg 145/4 90/6 70/8 3.1:1 14.5″ | 37cm 8.60 4/1 PRES10SCB 10lb | 4.5kg 90/8 75/10 65/12 3.8:1 18.5″ | 47cm 11.20 4/1
今回購入したのはPRES6SCX。この他にアンダースピンタイプの6USCXと、少し大きい10SCBがある。
ラインキャパシティが6lb-90ydと、スピンキャストの中では中小型の部類に入る。重量は8.6oz=約243gとまあまあの軽さな一方で、アルミフレームに5ボールベアリング、チタン製デュアルピックアップピンを備えるなど、押さえるべき所は押さえられている、といった印象。
パッケージ
パッケージはこんな感じ↓
箱は結構コンパクト。
側面にはスペックが。
裏面を見ると中国製との表記。まあどこのメーカーのも大体中国製だよね。
開けてみるとこんな感じ↓
中身は本体と取説と展開図の3点のみ。
ちなみに↑の写真では左ハンドルになっているが、実際には右ハンドルで入っていた。
展開図
展開図はこんな感じ↓
部品点数が少ないくて分かりやすいのがスピンキャストの良いところ。
外観など
左から↓
前から↓
右から↓
後ろから↓
上から↓
下から↓
見た目は黒のフロントカップと青っぽいボディの組み合わせでなかなかカッコいい。
コンパクトな分ズッシリと中身が詰まったような印象を受ける。
やはり造りはカッチリしており、クオリティの高さを感じる。
クラッチボタンは薄くラバーコーティングされていてさわり心地が良い。
ハンドルはアルミ製のシングルハンドル。ノブの素材はラバー製。
リールフットはゼブコと比較すると薄め。
重量について
重量はほぼカタログ通り。ライン込みの実測で244.4g
重量的にはスピンキャスト80やオメガプロZ02と大体同じだが、重心が低いのでスピンキャスト80と比較するとロッドに付けた状態では軽く感じる。
サイズ感
スピンキャスト80と比較するとこんな感じ↓
スピンキャスト80の方が一回り大きい感じ。
フロントカップ径は近いが、高さがだいぶプレジデントの方が低い。
前後方向の長さもプレジデントの方がコンパクト。
ボタンの位置もだいぶプレジデントの方が低い。
続いてオメガプロZ02との比較。結構近い感じ。
高さもほぼ同じ。
前後方向は僅かにオメガプロの方が長い。
左から順に、33マイクロ、プレジデント6SCX、オメガプロZ02、スピンキャスト80
ハンドルについて
ハンドル長は45mm。
ダブルハンドルだと90mm相当。
ハンドルは左右入れ替えが可能。ドライブギアシャフトが六角形で、ハンドル側に六角穴が空いている。
ハンドルの反対側のネジにはキャップが付いており、ハンドルを回した時に反対側が回って手に当たる、といったような事はない。
フロントカップを外してみる
フロントカップを外すとこんな感じ。
フロントカップはアルミ製。側面に穴が空いてるので中に水が溜まりにくいのかな、と思ったのだが、内側には透明の樹脂のリングが入ってるので穴からの通気性はゼロ。
樹脂を取ったらいいのでは・・・と思ったが、これを取る場合は少し工夫が必要そう。(理由は後程)
ローターはこんな感じ。ラインを押さえる白い樹脂と2本のピックアップピンがセットされている。
ローター材質は多分ステンレス。裏から見るとこんな感じ↓
ピックアップピンの素材はチタン製との事。金色なので窒化処理されてるのかな?だとすればアルミナよりも硬度はやや上という事になる。
ローターを外した時の本体側はこんな感じ↓
ローターを受ける軸の部分は金属製。真ん中にはベアリングも見える。
スプールについて
スプールはこんな感じ↓
亜鉛合金っぽい素材でできており、太めの6lbラインが巻かれている。
スプール径は38.5mm。
スプールいっぱいまで巻いたとしたらハンドル1回転で約41cm巻ける計算。実際には少し少な目にラインを巻くので、カタログスペックの36.8cm/ハンドル1回転は現実的な数字だと思う。
ラインを外すとこんな感じ↓
結構スプールは深く、下の方に巻かれたラインは巻きぐせがきつい。
ちなみにスプールを上下させるオシュレーション機能は無し。
ラインキャパシティについて
USAサイズで6lb-90ヤードとの事だが、日本のラインだとどうなるかを確認。
バスXの6lbを100m巻いてみた。
100mでまあまあ良い感じ。
ロッドに付けてみた
メジャークラフトのファインテールとの組み合わせ。
重心が低く、見た目に高級感もあるので結構良く合う。
クラッチボタンは低くて押しやすい。
パーミングもしやすい。
使ってみた感じ
津久井湖で少し投げてみた。
まず驚くのがライン放出のスムーズさ。スピンキャストは構造上ラインを放出する時に多少ラインが擦れる音がするのだが、その音がかなり小さい。その点ではオメガプロと良い勝負。
ネコリグもスムーズに投げられる。
シャッドもよく飛ばせる。
この日は向かい風が強かったので飛距離は測らなかったが、ラインの出方からすると結構よく飛びそうである。
一方、巻き心地もかなり滑らかでスムーズ。この点でも手持ちのスピンキャストの中ではオメガプロと1、2を争うくらい。
ただ、最初に巻かれていたラインは固くて巻きぐせがひどかったのでほぼ使えない。なのでこの後バスXに巻き替えておいた。
また、今回は釣果には恵まれなかったが、枝なんかが釣れたときにドラグを確認したところ、結構スムーズにラインが出る事がわかった。
唯一気になるとすればやはりハンドル1回転あたりの巻き取り量が少ない事かな。
川で使うのはキツイかもだが、まあ止水で使う分には行けそうな気がする。
メンテナンスについて
フロントカップを外して、ハンドルを外すと、スプールからドライブギアまで一体になったユニットを外す事ができる。駆動系の注油はこれだけで一気にできるので便利である。
一方で、フロントカップの透明の樹脂を外せない理由もこの構造にある。
本体とスプールユニットをフロントカップの樹脂で押さえる事で固定しているので、ただ外すだけだとスプールユニットを固定できない。
しかし、よく見るとフレーム側にもスプールユニット側にもねじ止めできそうなネジ穴が3個開いているので、もしかしたらねじ止めできるのかもしれない。
ちなみにスプールユニットを支える部品は樹脂製。折角フレームがアルミなのにここはアルミじゃないんかい!と突っ込みたくなるところだが、まあ回転は滑らかなので良しとしておこう。
まとめ
使ってみた所かなりクオリティが高いリールであることがわかった。
使用感としてはオメガプロに近く、スピンキャストリールの中ではかなり上位に入るんではないだろうか。例によって巻取り速度以外は文句なしといったところである。
スピンキャストがチープなリールだと思っている人に1回使ってもらえると、少し印象が変わるんではないかな・・・と思う。
個人的にはサイズと巻取り速度から、エリアフィッシングと止水エリアでのバス釣りに使って行こうかと思う。