大きめのボディから産み出される引き波と波動で荒れた湖面でも積極的にアピールできるのが特徴であるDepsのバズジェット。
琵琶湖ではオリジナル版を使う事が多かったが、関東に来てからはダウンサイジング版であるバズジェットJrを使う事が多い。
サイズダウンした分だけ存在感やアピール力は下がるものの、他メーカーのルアーと比較すれば十分にアピール力もある一方、着水時の音などはオリジナルより小さくなるので場を荒らしにくく、他のルアーと合わせてローテーションするのに丁度いい仕上がりになっている。
巻いて使うのは勿論の事、トゥイッチしたり長めにジャークしたりしても面白い動きをするので、広範囲に探るのにもピンポイントを狙うのにも使えるのが魅力。
そんなバズジェットJrをインプレ。
基本スペック
長さ:72mm
ペラとリップを含まないボディ部の長さで72mm。
重さ:14g
実測も大体14gくらい。ボーン素材の物が僅かに軽いように見えるが、素材の影響か単なる固体差なのかは判別不能。
リリース:2005年
オリジナルが2003年、Jrは2005年リリースで、もうかれこれ発売から15年くらい経っているわけだが、いまだに現役で販売されているのはその実力が確かだからであろう。
フックサイズ:#6
メーカーHPなどに記載は無いが、見た感じだとそれくらいのサイズっぽい。
外観など
横から↓
頭でっかちで強そうなイメージの造り。上二つのモデルのような白目の無い目も特徴的である。
上から↓
上から見ても頭の方が太く、浮力を稼ぐ構造になっている。
下から↓
お腹にはメーカーとルアー名の表示が。
前から↓
大きいリップが特徴的。
後ろから↓
後ろは結構シュッとしている。
ペラ部分↓
ペラはよく見ると穴の位置がわざと中心からずらしてあり、これによってイレギュラーな波動を出す仕組み。
内部構造
前方に固定ウエイトが一個、後方に可動ウエイトが二個入っている。後方の物がバリアブルバランサーシステムといって、基本的には後ろにいるが、ルアーが水平になると前に転がって来る仕組みになっている。
ルアーを止めると自然に後ろに戻るようになっているので、引く→止めるを繰り返すとウエイトが前後に行ったり来たりすることになる。
その際、ウエイトルームの下部が洗濯板のように凸凹している事でギョロギョロと音を発生させる仕組みになっている。
ちなみにリアフックだけがヒートン止め、それ以外はエイトカン仕様である。
サイズ感
まずオリジナルと比較するとこんな感じ↓
やっぱりオリジナルのサイズ感は圧倒的である。
約30gなので昨今のビッグベイトなどと比較するとそこまで大きくないはずなのだが、太めのボディは存在感抜群である。
それと比較するとJrの方はずいぶんお手頃サイズに見える。
似たようなサイズのルアーと比較するとこんな感じ↓
上から順に、デカピーナッツSSRブレードチューン、バズジェットJr、トリプルインパクト85。
どれも水面撹拌系のルアーだが、リップの大きさはバズジェットが一番大きい。
そのお陰で多くの水を動かすことができる為、同じサイズのルアーの中ではかなりアピール力が強い部類に入ると思う。
浮き姿勢
浮き姿勢はこんな感じ。お尻下がりで浮く。浮力は強く、そこそこ早く引いても殆ど潜らない仕様。
一気に引くと勢いで頭からダイブし、浮くときは頭を上にして浮いてくる。
スイム動画
ただ巻きの場合(約2.7MB)
ただ巻きの場合は大きくウォブンロールしながら泳いで来る。やや前傾姿勢で、丁度ペラが水面に波紋を残すような位置関係になっている。
巻き抵抗が大きいので、川の流れに遡って通すような使い方はちょっと厳しい。
トゥイッチした場合(約1.4MB)
トゥイッチすると90度以上首を振りながら泳ぐ。
ペラによってジョボッ、ジョボッ、という音が出るのが良い感じ。
また、リップのお陰で移動距離は少なめなので、1ヶ所をネチネチ狙うのにも適している。
飛距離
後方重心&そこそこ重量があるので羽根がある割には結構安定して良く飛ぶ。ミディアムアクションのベイトタックルで30~35mくらいといった所かな。
まとめ
巻いて探るも良し、1ヶ所をゆっくり探るも良しの使い勝手のいいルアー。
個人的な使い分けとしては、
・スピーディーに探りたい時:X-80プロップダーター→トリプルインパクト→バズジェットJrの順
・よりアピールが欲しい時:バズジェット→トリプルインパクト→プロップダーター
みたいな感じかな。
水押しの強さや音によるアピールという点ではビッグバドに近いようなイメージだが、それに加えてトゥイッチ時のアクションやラトル音でより個性的な仕上がりになっているので、トップウォーターゲームの1つの選択肢として持っておくとより楽しい釣りができるルアーである。