スピンキャストリールやオールドスピニングを物色していると、関連する商品とかの欄にアンバサダーの1500Cや2500Cが表示される事が多い。
クラシックでカッコいいリールでルアーを・・・的な発想はオールドスピニングを使う感覚と近く、一度使ってみたいと思うのだが、問題なのはその値段。
中古でそこそこ綺麗な物だと平気で3万、4万といった価格になるのでなかなかハードルが高い。
そこで目を付けたのが今回紹介するミリオネアGS-2000。
見た目はアンバサダーのようなデザインでカッコ良く、サイズもコンパクト。価格も1万円あれば手に入れられそう、といった感じだったのでとりあえず買ってみる事にした。
メカニカルブレーキしか無いリールは現代でも通用するのか?
基本スペック
スペックはこんな感じ↓
| GS-3000 | GS-2000 | GS-1000 | ||
| ギア比 | 1:4.2 | 1:3.9 | 1:3.9 | |
| 最大巻上速度(cm/ハンドル1回転) | 38 | 32 | 32 | |
| 自重(g) | 220 | 200 | 180 | |
| スプール寸法 | 径 | 34 | 30 | 30 |
| 幅 | 23 | 24 | 15 | |
| 釣力(kg) | A方式 | 4 | 4 | 3 |
| B方式 | 6 | 6 | 6 | |
| 巻糸量 | 2号 | 250 | 200 | 85 |
| 3号 | 170 | 130 | 60 | |
| 4号 | 120 | 95 | 40 | |
| 5号 | 95 | 75 | ||
| ボールベアリング入数 | 2 | 2 | オイルメタル | |
| ボディカラー | ブラック | ブラック | ブラック | |
GS-2000は重量200gにφ30スプールと、現代でも結構コンパクトな部類に入るスペック。
GS-1000に至っては180gと更に軽量。これも機会があったら触ってみたい。
外観など
今回は中古で購入したので付属品は無し。
左から↓

左斜め前から↓

前から↓

右斜め前から↓

右から↓

右斜め後ろから↓

後ろから↓

左斜め後ろから↓

上から↓

下から↓

見た目の造り的にはアンバサダーとかなり近い感じ。ハンドルを固定するナットは青錆びがひどかったので交換済み。ネジの径が最近のダイワの物と同じで良かった。
ちなみに純正ナットはこんな感じ↓

サイドカバーが樹脂製なのがやや残念な所。

サイズ感
近くにあった17タトゥーラSVTWとの比較。前後左右方向はかなりコンパクト。

高さは大体一緒くらいに見えるが・・・

リールフットを基準に比較するとタトゥーラの方がだいぶ低い。

重量について
重量はライン込みで206.9g。なかなか軽い。

これなら片手で投げるのも楽そうである。
構造について
構造はシンプル。ハンドル側の二本のネジを外すと駆動部が外れる。

ハンドルを外し、駆動部側のサイドプレートを開けるとこんな感じ↓

アンチリバースはラチェット式。巻いている時は爪が退避する仕組みになっており、カリカリ音が鳴ったりする事は無い。
ブレーキはメカニカルブレーキのみ。そんなんで大丈夫か・・・と思ったが、レベルワインダーがフルタイムシンクロ機構で、常にスプールと同期して動くようになっている。
コレが適度にブレーキの役割を果たしてくれるので、意外と普通に投げられるようになっている。

スプールについて
スプール径はφ30mm。重量はシャフト、ベアリング込みで21.7g。

ベアリングを1個外しても20.0gだったので、現代のリールと比較すると重め。

ハンドルについて
ハンドル長は60mm。ハンドル1回転あたりの巻取り量が32cmしかないので、これくらい短い方が速く回せて良い。

軽く投げてみる
ベイトフィネス的な使い方ができるか試す為に、まずは3号ラインを50m巻いてテスト。

とりあえずコレは失敗。糸が少ないとスプール径が細い=その分スプール回転数が増える=レベルワインダーが動きすぎて抵抗が大きくて飛ばない、といった感じになった。
という事で100m巻いて再チャレンジ。


3.5gのウエイトは全然飛ばない、5gのウエイトは何とか前に飛ぶ、9gのウエイトで普通に投げられる、といった感じになった。
フィールドで試投
津久井湖で投げてみた。


鱒レンジャーCT40とPOP-Xとの組み合わせ。ブレーキはメカニカルをゆるゆるにした状態なのでレベルワインダーの抵抗のみ。
この組み合わせでも着水時以外ノーサミングで投げられる。飛距離は約20mとイマイチだが、それはロッドが短い&柔らかいからなので仕方ない。
続いてロッドをバスロッドに変えてテスト。6.5ftのベイトフィネス用ロッドとの組み合わせ。


この時のPOP-Xの飛距離は約27m。意外と普通に使える気がする。レベルワインダーによるブレーキ効果は結構大きい。ただ、POP-Xだとサイドハンドで投げた時に少し引っ張られて横に流れる感じがあったので、完全に違和感なく使うにはもう少し重いルアーの方が良いと思う。
そこでシャワーブローズショーティーを投げてみた。

飛距離は約42m。この結果には結構驚き。最近のリールだと45m~50mくらい飛ぶような感じのルアーだが、それに近い飛距離を出す事ができた。ちなみにメカニカルブレーキはゼロのまま。
レベルワインダーは回転数に応じて動作回数(=ブレーキ力)が増えるので、ある意味マグネットブレーキに近い特性なのではないだろうか。
ベイトフィネススプールが存在する?
アリエクにこんなのがあった↓
コレが使えればベイトフィネスにも使えるのか・・・?と思ってとりあえずポチってみた。到着が楽しみ。
↓到着したので着けてみた。

まとめ
ノーマルのまま使用する場合は、7g以上くらいのルアーから投げられる感じ。重めのトップウォータープラグとグラスロッドとの組み合わせで使うのが楽しそうな感じである。

ベイトフィネススプールが来たら軽量ルアーにもチャレンジしたい。


