ナマズは夜行性なので、ナマズのルアー釣りと言えば夕方から夜にかけてのトップウォーターゲームが一般的である。
しかし、ちょっと工夫すれば意外と日中でも釣ることができる。
特にここ最近の多摩川では2019年の台風の影響で岸沿いの草が無くなった事から、目に見えるストラクチャーの影などでナマズを見かける機会が多くなった。
日中は積極的にルアーを追ってくる事は少ないので、ピンポイントでナマズの目の前にルアーを持っていく必要があるが、うまくいった場合にはバイトが丸見えな上に強烈なファイトが楽しめる。
という事で、今回はデイゲームにおけるナマズのサイトフィッシングについてまとめてみようと思う。
ナマズの生態について
Wikipediaによるとナマズの生態はこんな感じ↓
基本的に夜行性で、昼間は流れの緩やかな平野部の河川、池沼・湖の水底において、岩陰や水草の物陰に潜んでいる。感覚器として発達した口ヒゲを利用して餌を探し、ドジョウやタナゴなどの小魚、エビなどの甲殻類、昆虫、カエル、亀、蛭などの小動物を捕食する。日本の淡水域の生態系では、食物連鎖の上位に位置するとみられる。一般的な活動水温は10-30℃の範囲とされ、冬期は泥の中や岩の間に隠れ、ほとんど動かない。
出典:Wikipedia
という事で、デイゲームで狙う場合にはまずは物陰に潜んでいるナマズを探す必要がある。今回の場合は特にサイトフィッシングを前提としているので、まずはナマズを目視で確認できる必要がある。
↓これはアクアリウム相模原での写真。こういった土管のような身を隠せる所を好むので、隠れていても目視できない場合も多い。
しかし、中には完全に姿が隠れていなくても壁の際などに寄り添って定位している魚もいるので、こういた個体を狙うのが良い。
ナマズの探し方
探し方としては、少し高い位置からひたすら水面を目視して探すしかない。あまり岸に近づいてしまうと遠くが見えない上に足元の魚に気づかれて逃げられる可能性が高いので、できるだけ離れて探すのが重要である。
ちなみに↑の写真では写真中央からやや左に映っている3本の電線のうちの一番右の電線の下に黒くて細長い物が映っていると思うが、それがナマズである。
この写真だとロッドの先端部分に映っている↓
この写真は比較的見やすいと思うが、画像中央にぶら下がっているルアーの下にナマズが↓
基本的にナマズは流れの緩い所にいる事が多いのだが、全く流れの無いところよりは少しだけ流れている所にいる事が多い。水深は0.5m~1mくらい。
そういった場所の護岸の切れ目や大きい岩や倒木の近くなどは結構狙い目である。
ちなみにナマズは上から見るとこんな形をしている。
コレが流れの上流を向いているので、慣れてくると割とすぐに「アレはナマズかも!?」というのが見えてくるようになると思う。
ナマズのサイトフィッシングにはスモラバがおススメ
管理人がよく行く多摩川の中流部ではボトムがゴロタ石の場所が多く、ナマズもそういった所にいる事が多い。
昼のナマズはボトムにぴったりくっついていることが多いので、必然的にボトムを引いて来る必要があるのだが、一方でゴロタ石に挟まらない、という特性も必要になってくる。
ダウンショットやジグヘッド単体でボトムをずる引きするとシンカーが石に挟まれる事が多いが、スモラバの場合はラバースカートのお陰で隙間に入り込みにくく、快適にボトムを引いて来ることができる。
イモグラブとかのノーシンカーでも根掛かり回避の観点では良いのだが、確実にナマズの目の前を通す事を考えるとゆらゆら沈むイモグラブよりは真っすぐ沈んでくれるスモラバの方がやりやすい。
ではなぜフルサイズのラバージグでなくスモラバなのか、という所で言うと、なるべくナマズに警戒心を与えたくない、という点と、軽い吸い込みでも確実に食わせたい、という点から、操作できる範囲で小さ目が望ましい=じゃあスモラバ、というのが個人的な結論である。
ナマズを見つけたら
ナマズを見つけたら、とにかくできる限り一発でナマズの目の前にスモラバを届ける事を心掛ける。
流れに対して上流を向いて定位しているナマズに対して、↓のようなイメージでスモラバを流し、ナマズの目の前で着底するイメージで操作を行う。
望ましくはナマズの髭の届く範囲に落とすのがベスト。
うまく行くと、一発でバクっ!と喰ってくる。
反応が無い場合は軽くシェイクしてみると喰ってくる場合もあるが、一発で食わなかった場合は結構逃げられる可能性も高い。
ちなみにルアーの操作に失敗するなら↓の絵のように、ナマズの少し前に落とす方が良い。
運が良ければ少し距離があっても食う事もあるし、気づかれなければ次のキャストに懸ける事ができる。
間違ってナマズの頭や体にルアーが当たってしまうと逃げられてしまうので、こうなりそうだったら着底前に一気に回収して投げなおす方が良い。
ナマズがヒットしたら
喰った瞬間にかなりの勢いで走り出す事もあるので、まずはロッドを立ててボトムから浮かせると良い。
デイゲームのサイトフィッシングなので周囲の障害物などを確認しつつ、あらかじめランディングするポイントを決めておいてそっちに誘導するようにするといいだろう。
テトラ周りなどで掛かった場合は根ズレに注意。
岸まで引きずって上げられるような所であれば引きずって上げれば良いのだが、そうでない場合はフィッシュグリップの使用がおススメ。
場合によっては結構な大物がいたりするので、フィッシュグリップも大きめで丈夫な物を用意しよう。
↑の魚を釣った時はコンパクトなフィッシュグリップを持参していたのだが、残念ながら持ち上がらなかったんだよね・・・
フックを外す時はプライヤーで
ナマズは歯が鋭いので、手をケガしない為にもプライヤーは必須。
フィッシュグリップで掴んだ状態で作業すると良い。
また、ナマズにかじられると結構すぐにワームがダメになったり、時にはジグヘッドのフックがひん曲がったりするので、安いスモラバをマメに交換するほうが良い。
スモラバの出来映えはあまり釣果に影響しないイメージなので、管理人は自作スモラバにロッククローなどの単価の安いワームをトレーラーにして使っている。
おススメのタックル
スモラバを正確にナマズの目の前に運ぶ事ができて、そこそこ強めのタックルが望ましい。一方で目視できる範囲での勝負なのでさほど飛距離は必要ない・・・となると、ベイトフィネスタックルもしくはそれに近いタックルがおススメ。
まずはアルファスエア×8lb×6.5ftのベイトフィネスロッドの組み合わせ。スモラバのキャストと操作はこれが一番やりやすい。
次に17タトゥーラSV TWと12lbラインとミディアムアクションの6.6ftのロッドとの組み合わせ。(4gくらいから投げられる。)
パワーはベイトフィネスより上なので、周囲に障害物などがある場合にはこっちの方が良い。
次はミリオネアCV-XにSVスプールを組み込んだ上でミディアムアクションのグラスコンポジットロッドとの組み合わせ。(これも4gくらいから投げられる。)
巻き物を投げている合間にナマズを発見したら狙う、といった感じで使用。
もしくはスピンキャストリール×8lbライン×ベイトフィネスロッドなんてのもアリ。
あると便利なもの
最低限、これらのアイテムは揃えておきたい。
・偏光グラス
・プライヤー
・フィッシュグリップ(大き目のもの)
まあ普通にバス釣りをする時にも偏光グラスとプライヤーは持って行くと思うので、あとはフィッシュグリップを足せば良い、という事になる。
実釣動画
ちょっと動画にしてみた。
まとめ
最初はバス釣りのついでに見えナマズを発見したら狙ってみる、という位置づけだったが、狙った所に正確に通して釣れた時の達成感と、バイトが丸見え&ファイトも豪快、という事で積極的に探すのが楽しくなってきた今日この頃。
多摩川ではナマズもスレているので、見つけても釣れる確率にしたら5匹に1匹くらいの割合だが、その分釣れた時の喜びは大きい。
手軽に釣れるターゲットとしてはサイズも大きいので、たまに専門に狙ってみるのもおススメである。
但し、岸際に草が沢山生えてその根元に身を隠せるような状況になると目視できるナマズはかなり減ると思われるので、今のうちがチャンスなのかもしれない。