アルファスAIR TWと言えばφ28mmスプールとTWSのお陰で圧倒的な軽量ルアー対応力を誇るリールで、渓流ベイトフィネスでもかなり使いやすいリールである。
昨シーズンはアチコチで活用させて頂いたが、強いてこうだったらいいのにな・・・という点としてはこんな点が挙げられる。
・ドラグクリッカー付きだと細糸を使いやすい
・小渓流では固定マグの方が良い時もある
・見た目がハイテク系なので、ウッドノブなどで渓流の雰囲気に合わせたい
これらの点を一気に解決してくれるのが今回紹介するシルバークリークエアTW ストリームカスタム。
φ28mmスプールとTWS搭載で基本的にはアルファスAIRの良い所を継承しつつ、ドラグクリッカーと固定マグチューンにコルクノブ採用といった理想的なスペック。更にはハイパードライブデザイン採用で基本的な巻取り性能の底上げもされているという事で、渓流ベイトフィネスに最適なリールになっていると思われる。
という事で今回は、手持ちのアルファスAIR TWと比較しつつどんな感じのリールか考察してみたいと思う。
メーカーHP情報
まずはメーカーHP情報をチェック。
シルバークリーク エア TW ストリームカスタム
2022.01 デビュー
ハンドルノブS交換可
淡水専用
8.5R
渓流ベイトフィネスアングラーに向けたカスタマイズを施した特別仕様機登場!
Φ28mmG1ジュラルミン製ストリームトラウトブレーキチューンスプール搭載(インダクトローター固定式)により、安定したブレーキ力を発揮。
渓流でのピンポイント攻略においてアキュラシー向上!
渓流~源流域の釣りにおいては、変化に富んだポイント攻略において、変則的なフォームでのキャスト、入力が一定で無いキャストの頻度が高い。通常のAIRブレーキシステムでは、ショートキャストでのルアーのリリースから着水までの短い時間の中で、 インダクトローターの作動が起こる。超ショートキャストや極めて小さい入力のキャストでは、インダクトローターは作動しないことが起こったりする。 このように、 アングラーの実際のイメージとインダクトローターの作動にズレが生まれ、 キャストアキュラシーのバラつきを生む。
その様なストレスを解消する為、ストリームトラウトブレーキチューンは、インダクトローターを固定し、 微弱な一定のブレーキをかける精度の高い ポイント攻略とトラブルの少ない快適な釣りを実現する。
※推奨巻糸量でのPEラインにてブレーキセッティングを施した渓流ベイトフィネス専用機。
ナイロンラインやフロロカーボンラインも使用できるブレーキセッティングになっています。
DAIWA TECHNOLOGY
■HYPERDRIVE DESIGN
■HYPERDRIVE DIGIGEAR強く滑らかな回転が持続し続けることを追求したベイト(両軸)リールにおける新設計のギアシステム。耐久性に直結するギアの歯のモジュール(大きさ)は小さくせず噛合い率アップを達成し、初期の滑らかさが長く続くことを実現させたDAIWA独自のテクノロジー。
■HYPER DOUBLE SUPPORT滑らかさの持続と、巻きの強さ・軽さを実現した駆動サポートシステム。ピニオンギアの両端を2つのボールベアリングで高精度に支持することで、ハンドルからの入力を減衰せず、負荷が掛かった時でも力強く、軽く巻上げることを可能にした。
■HYPER ARMED HOUSING(AL)内部構造を高剛性、高精度でしっかりと支え、精緻な巻き心地とパワーを生む筐体システム。要であるフレームに金属素材を用いることが必要条件で、サイドプレートやセットプレートとの組合せにより、基本性能をさらに長く発揮し続けることを可能にする。本シリーズでは、フレーム、ギア側サイドプレート、ダイヤル側セットプレートにアルミニウム合金を採用。堅牢無比な強度を実現したフルメタルハウジング仕様となっている。
■HYPER TOUGH CLUTCH何千回、何万回でも摺動し続けるメリハリのきいたオン・オフ性能だけでなく、塩分濃度の高い海水域でも極めてトラブルの少ないクラッチシステム。過酷なソルトシーンにおける固着修理件数を、当社比で既に99%削減する実績をもたらした、最先端の絶縁構造を誇る。
■TWS[T-ウイングシステム]TWSは、スプール回転数が一番上がるスプール至近のラインガイドでの抵抗を大幅に削減し、バックラッシュの少ない、快適な釣りを約束する。よく飛び、コントロール性が上がり、フォールも速く、バックラッシュが少ない。TWSはベイトリールの全ての基本性能を向上させる。
■UTDドラグ効き始めの初期の食い付きを解消し、スティック(ムラ)のない滑らかさを実現しながら締めれば締めるほど効く最大ドラグ力を兼備する。
仕様詳細、その他テクノロジー
■ストリームトラウトブレーキチューン(インダクトローター固定式)推奨巻糸量でのPEラインにてブレーキセッティングを施した渓流ベイトフィネス専用機。ただし、ナイロンラインやフロロカーボンラインも使用できるブレーキセッティングになっています。渓流ベイトフィネスの第一人者である故、本山博之氏の提唱した渓流での近~中距離キャストでアキュラシーを優先したセッティング。
■G1ジュラルミン製スプールマグネシウムの2倍、超々ジュラルミンの1.3倍の強度を発揮するG1ジュラルミンという特殊アルミ系合金。その超軽量かつ優れた剛性を維持するマテリアルは、航空機の構造材や精密機器等にも採用される軽量合金の最上級グレード。同強度を維持するなら圧倒的な軽量感を実現するため、スプールの巻糸面にブランキング加工せず肉薄化のみで存分な強度の維持が可能だ。軽さがもたらす回転レスポンスの高さ、高剛性による正確無比な回転は他の追随を許さない。
■ゼロアジャスター“ゼロアジャスター”は、釣りを開始する前に”ゼロ設定”に調整することで、釣りの間に誤作動が起こることなく、快適に釣りを楽しんで頂くための機構。
※”スプールガタ ゼロ”設定とは、微細なガタつき (0.2mm程度)を残した状態で、スプールを押さないギリギリの設定のこと。■ドラグ引き出しクリック魚とのファイトでラインが引き出される際、ドラグ作動音で判別できるクリックサウンド構造。
■80mmALクランクハンドルトラウトアングラーが好む、拘りのIシェイプコルククリアノブ搭載。
シルバークリーク エア TW ストリームカスタム
品名 ギア
比巻取り長さ
(cm/
ハンドル1回転)自重(g) 最大
ドラグ力
(kg)スプール寸法
(径 mm/幅 mm)標準巻糸量
ナイロン・フロロ
(lb-m)標準
巻糸量
PE
(号-m)ハンドル
長さ
(mm)ベアリング
(ボール/
ローラー)メーカー
希望本体
価格(円)JANコード 8.5R 8.5 74 170 3.5 28/21 6-40 0.6-40
0.8-4080 6/1 47,200 4550133157776 * 8.5L 8.5 74 170 3.5 28/21 6-40 0.6-40
0.8-4080 6/1 47,200 4550133157783 * ■この表の表示巻糸量は上限値です。いずれのラインも40m以上巻かずにご使用されることを推奨いたします。
■巻取り長さはハンドル1回転あたりの長さです。
■巻糸量は目安であり、メーカー・アイテム・テンションにより異なります。付属品
・取扱説明書
・アンケート登録ID番号カード
2022年1月リリース予定との事なので、冬のボーナスを取っておけば・・・といったタイミング。3月の渓流の解禁までにも少し時間があるので、速攻で入手すれば事前にキャスト練習もできそう。価格が5000円ほどUPしているが、個人的には買いだと思う。
外観について
まず最初にいいなと思ったのが外装のカラーリング。金ラメの入った茶色?みたいなカラーで落ち着いて見える。TWSやゼロアジャスター、ドラグノブなどは金色ではあるもののギラギラしすぎず上品な感じ。これにコルクノブが合わさる事で渓流の雰囲気によく合いそうである。
ギア比について
8.5:1というギア比はアルファスAIR TWの8.6:1と比較すると僅かに遅い。とはいえハンドル1回転あたりの巻取り量は74cmと、単体で見たら十分な速度。
重量について
重量は170gと、160gのアルファスAIR TWと比較すると10g程重い。
SLX BFSの実測173gと近い感じかと思うが、小渓流で使う場合はロッドが軽いので総重量で10g程度増えた所で問題無し。
ミリオネアCTSVやカルコンBFSは200g越え、アンバサダーに至っては約250gなので、重量的にはむしろ軽い方かと思う。
ドラグクリッカーについて
無くてもまあ釣りは成立するものの、あると嬉しいのがドラグクリッカー。
アルファスAIR TWには自分でドラグクリッカーを追加してみたが、コレがあると渓流は勿論、エリアトラウトなんかをやる時にも重宝する。
スプールについて
スプールはアルファスAIR TWと比べると糸巻面が中心に寄ってる気がする。
4lbとかの細いラインを使う場合はラインがスプールとフレームの間に噛み込んだりするので、ちょっと中心に寄ってる方が噛み込みのリスクは減らせるように思う。
ブランキングの穴が小さくなっているが、総重量がどうなっているのか気になる所ではある。
ブレーキについて
最近のダイワの代表的なブレーキシステム、AIRブレーキ(可変ブレーキ)は凄く優秀なシステムだと思うが、小渓流で軽く投げた時にインダクトローターが出ず、思ったより飛距離が伸びてしまってビックリ、何て事がある。
なので↓のようにOリングを挟んで固定したりしていたのだが、わずかではあるもののOリングの分だけ重量は増えるし、ローターを出し入れする部品の重量も無駄になる。
その点からすると、最初から固定ブレーキなのは個人的には嬉しい変更点である。
ただ、固定マグにした上で思いっきりロッドを振って初速を出そうとすると、バックラッシュする→初速を抑える為にブレーキを強くすると後半の失速感が増す、といった感じになるので、広い所でなるべく遠投したい人には不向きなようにも思う。
ハイパードライブデザインについて
これについてはメリットしかないのではないかと思う。個人的にはジリオンSV TWで実感したが、かなり巻き心地が滑らかになる印象。
もしかしたら多少重くなる方向なのかもしれないが、元々軽いリールなのでその点は問題無し。
動画
Youtubeに動画が上がっていたのでご紹介↓
出典:Youtube DAIWA TROUT 公式YOUTUBEチャンネル
まとめ
渓流ベイトフィネスに必要な要素が全て詰まっていると言っても過言ではない仕様のリールになっていると思う。
固定マグ仕様とコンパクトなボディは源流域の釣りにピッタリだと思うので、入手できたら是非いつもの山でイワナと戯れたいと思う。